かつて、尾崎と中島との「AON」で一角を担ったJGTO会長の青木功が、今年の賞金1位と2位と3位の中島と、蟬川と、金谷の順に頭文字を取って「NSK時代」と命名した。
先週の「ゴルフ日本シリーズJTカップ」でも、この3人による激しいV争いで、幕を閉じたばかりだった。
中島は、蟬川の最後18番パー3での絶妙の寄せについて、「あれは相当難しい。蟬川選手のボギーで、3人でプレーオフができると思っていました」と本音を明かし、「あのアプローチは本当に素晴らしかった」と、改めて称えた。
そして、自身は前の17番で1.5メートルを外したバーディパットをまだ悔やみ、「あのシーンは、昨日の夢にも出て来ました」と、打ち明けた。
「でも、あの1打以外に後悔はない。金谷さんと賞金王を争うことができて本当に、良いシーズンだった」と、最後の最後も金谷への熱い思いを吐露。
今年を表す漢字として「闘」の一文字を挙げ、「1年闘い続ける中で、途中から金谷さんとの一騎打ちとなり、金谷さんに勝つことを意識して闘ってきましたので」などと、その理由を語った。
次週は、米二部「コーンフェリー・ツアー」の最終予選会に挑戦。「まだ1試合残っています。挑戦を続けることをやめたくない。逃げることはしたくない。常に挑戦していく選手でありたい」と、ますます背筋を伸ばした。
「来年は海外に挑戦して、子どもたちの憧れのアスリートになれるよう、ゴルファーである前に一人のアスリートとして、挑戦を続けていこうと思います」。
目標は大谷翔平さんみたいに、種目の枠を越え、知らない小学生はいないくらいの超・人気アスリートだ。
なお、賞金2位の蟬川はイーグル率ほか、総合力を示す「メルセデス・ベンツトータルポイントランキング賞」の2冠を受賞。
特別賞の「メルセデス・ベンツEQS450+」を受け取り「家族とも非常に魅力的な賞と話していた。1年目でこんな素敵な賞をいただけるのは本当に嬉しく光栄。このまま乗って帰りたいくらいです」などと壇上で喜びを語り、ゴールデンキーをひしっと抱きしめた。