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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2024

中島と片岡が4差で首位ターン「やりたいことができている」「啓太のおかげ」

賞金レースが決着する今季最終戦で、V争いは2日目にして頭2つ抜けた。

昨季賞金王の中島啓太(なかじま・けいた)と、3年ぶりの通算2勝目を狙う片岡尚之(かたおか・なおゆき)が、3位のノリスと4打差つけて、共に首位で週末へ。

初日のトップスタートから一気に最終組に入った中島は、2日目もスタートから快打を連発した。



      1番で、60度のウェッジで打った75ヤードの2打目がショットインイーグルになった。

      ヘッドで叩いた地面を丁寧にならしていたら大歓声が聞こえた。
      はっと気づいて顔を上げ、岡崎キャディと手と手をタッチ。

      同伴者の祝福を受けて、さらに快走した。

      次の6番とで連続バーディを奪った5番の2打目はカップイン寸前だった。

      14番では5メートルを決め、17番では右に行ったティショットが運よく転がり出てきて、約2メートルのイーグルチャンスに。

      「昨日よりフェアウェイキープができているので、自分のやりたいことができている」。
      最後、屈指の18番パー3は「攻めた結果。難しいところに行ってしまった」と、ティショットを左のラフに落としたが、2打目がどうにか奥目のカラーで止まってくれパターで“2パット”。

      昨年に続いて、初日から2日連続で首位に立つのは大会としては、史上初の好プレーでまとめて「良いボギーだったとポジティブに捉えています」と、クールにうなずく。

      2つ年下の中島に、引っ張られたというのが隣の片岡だ。



        初日の4アンダーで、共に2日目の最終組となり「久しぶりにこんなに良い位置で回っているので、すごく楽しかったし、意外と緊張せずに回れたのは啓太のおかげだと思っていて…」。

        スタートの中島のショットインイーグルも、「すごくいいものが見られたので頑張ろう、と思ったら前半4アンダーで回れた」と、追随することができたという。

        今季は欧州・DPワールドツアーで揉まれる中島にも感心。

        「飛距離が前よりも伸びていますし球質もアイアンがすごくて、グリーンにバンバン止めていて、高さもすごい。パターも安定していて見ていて入る感じがしたので去年よりレベルアップしているんだな」。

        年下の成長を感じながら、後半の12番では手前から20ヤードの2打目をチップインするなど自分も健闘。

        中島の感心を誘えた。

        21年「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」以降の通算2勝目はまだだが、出場わずか30人の本大会は、同大会の優勝資格で初出場を果たしてから、4年連続4度目の出場だ。

        プロ入り後3季の平均パット順位が1位、2位、3位のパットの名手はダテじゃない。

        最後18番のパー3は、手前から長いバーディトライで手堅く2パットのパーセーブ。

        中島と首位で並べた。

        「相手が相手なので。良い意味で今日も期待していなかったのですが、そのおかげで自分のゴルフに集中できたので、明日も一打一打」。

        ここ数年で、もっとも長く伸ばした髪は、「表向きはかっこよく、優勝するまで切りません」と、話したこともあったそうだが本音はちょんまげみたいに結わえたいからだけだそうだ。

        21年「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」から、97試合連続出場を続けるサムライが、3年ぶりの2勝目で有終の美を狙う。




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