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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2024

中島啓太が狙う“最下位”からの下剋上

今季の賞金レースが決着するシーズン最終戦に、昨季賞金王が戻ってきた。
中島啓太(なかじま・けいた)が約1か月ぶり、今季3試合目の日本プレー。




「明日になったら、たくさんのゴルフファンの方が会場に来ると思うので。また違う雰囲気を感じられると思います」と、開幕を心待ちにする。

前回の出場は、10月の日本オープンだった。
中島の地元埼玉県で行われたタイトル戦。
2日目には首位に立ち、最終日を2打差の5位で出ながら、3ボギーと1ダブルボギーの「75」。

「地元の友人だったり、お世話になっている方がたくさん会場に来てくださっていた中で、ノーバーディーで終わってしまって、僕だけではなくみんなも悔しい思いをしたと思うので」。

みなのうっぷんを晴らしに来た。

「今週の会場も近いですし、またみんな来てくれると言ってくれているので。バーディをたくさん見せられる機会になればいい」。

今季は、昨季賞金1位の資格を駆使して欧州・DPワールドツアーを転戦。

3月の「ヒーロー・インディアンオープン」で初優勝を飾ったが、夏場は故障に苦しめられ、出場機会も制限するしかなかった。

「優勝して、来年もヨーロッパで戦えるというところは評価してもいいかな、と思いますけどパリ五輪と全英オープンのあたりのパフォーマンスが一番最悪だった」と、悔やむ。

一番の目標だった、来季のPGAツアー昇格も、実現できなかった。

「故障が多くて、試合数をたくさんこなせなかったのが悔しい」と、総括する。

幸い、今は痛いところはどこもない。
「体調は万全なので」。
すでに初賞金王を決めて入った昨年大会は1差の2位。

「勝てなかったですけど、良い印象がある。しっかり同じように攻め切って優勝争いに入れれば」。
この1年のうっぷんを晴らすにも良い機会だ。

今大会で、日本ツアーの出場義務試合数も(中島は3試合)クリアできるが、賞金ランクはまだ63位。

初日の組み合わせは、賞金下位の者から順に出るため、中島は断トツのトップスタートだが、成績順に組まれる2日目以降に「どんどん、後ろへ。最終組に近づいていけるように。最終日に最終組に入れるように頑張ります」。

今季の賞金レースが決着する最終戦に、昨季賞金王が割って入る。

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