2日目もまた、18時17分に日没順延となった。
4組11人が回りきれず、第2ラウンドの残りは翌朝27日の6時20分から再開する。
途中経過のリーダーボードで欧州勢と肩を並べて暫定のトップにつけたのは、プロ10年目の佐藤大平(さとう・たいへい)。
史上初の共催として始まった昨年大会は、予選落ちだった。
「とりあえず、今年は予選通過を目指してやろう」と、謙虚な気持ちで「62」をマーク。
通算10アンダーまで伸ばした。
試合では自己ベストだが、今オフ2月に私的なラウンドで、15年ぶりに2打更新する「60」を出すなど、今季は公私ともにビッグスコアに恵まれている。
「この2日間とも安定してフェアウェイから打てている」とショットが好調。
「ミスしても、リカバリーができた」と、17番ではバンカーではないけど、バンカーそばの砂地みたいな場所から20ヤードをチップイン。
ピンチをチャンスに、18番でも連続バーディを奪うと、後半も勢いを止めず、8番から再びの連続バーディ締めは最後9番で、152ヤードから8アイアンの2打目をぴったり1メートル半。
首位を捉えた。
3週前の開幕戦「東建ホームメイトカップ」でも、2日目に首位に立ったが最後は3位に終わった。
「優勝争いのショートパットで顔が上がっちゃう」。
空き週に、ツアーパターコーチの丸山颯太氏に悩みを打ち明けると「タイガー・ウッズは写真で撮るように、パットのラインをイメージして打っていると思います」。
恩人のアドバイスがヘッドアップの抑止となっている。
共催の欧州ツアーはホームの開催。
「日本でやるのでそれほどの特別感を感じない。チャンスかな」と、思い込ませて御殿場に来た。
昨年51回目を迎えた同一コースの「三井住友VISA太平洋マスターズ」は11月の実施と時期は違うが、佐藤は2018年の初出場から5回の挑戦。
間違いなく地の利はある。
欧州勢が飛ばすのも間違いない。
でも「自分は後ろからでもバーディチャンスにつけるよう。自分のゴルフに徹しよう。距離は無理だし、迫力のあるゴルフはできないけどその分、アイアンが好き。自分の強さを出して行く」。
そう誓ったとおりに初日から、チャンスを打つ回数は、同伴の欧州勢より多かった。
共催試合で初Vチャンス。
「ダメになってもいいんで行ってみたい。行ってみないと分からない。日本でやっていただいて、チャンスがある。何らか、つながったらいいのにな」。
大学先輩の松山英樹のように、海外で戦う夢を追う。