この日、コースがある可児市の気温は36度超え。
「ぼーっとやっていました。何も考えずに頑張ってきました」と、最終組のひとつ前であえてゆるっと「66」。
淡々と6つバーディを重ねてボギーなし。
好調のパットに対して、この日はショットに多少、難ありでも「グリーンを狙えないところからでもパーを取ったり、耐えることができました」と、汗はかいてもサラっとしていた。
愛知県の高浜市の出身。
隣県のここ富士カントリー可児クラブは日大時代に中部アマでプレーした経験があるそうだが「当時はドライバーでどんどん打ってた覚えがあります。今はマネジメントするようになって、刻むホールも増えました」と、プレースタイルにも成長が見える。
昨年11月の「ダンロップフェニックス」で史上7人目のアマVを飾ってプロ転向したから、プロ日本一を決める本大会は、もちろん今年が初出場だ。
「ずっと出たいな、と思っていた試合です」と、念願の初舞台で、もう何年もプロでやってきたみたいな風情も漂う。
「もちろん、あこがれの大会ですけど、どの試合でも優勝を目指すという気持ちは変わりません。気負わずに頑張りたい」。
大会初出場⇒初優勝を飾った選手は過去に、2009年の池田勇太(いけだ・ゆうた)や、1982年の倉本昌弘(くらもと・まさひろ)ら。
池田はそこから通算21勝を積み、倉本は30勝の永久シード選手となった。
23歳がレジェンドらに続いて、長い歴史に新たに名前を刻むか。
<大会初出場⇒初優勝した選手>
2021年 金成玹(キム・ソンヒョン)
2015年 アダム・ブランド
2009年 池田勇太
2001年 ディーン・ウィルソン
1982年 倉本昌弘など