今年1月に、コーチ契約を結んだ堀尾研仁さんと始めたスイング改造は、「アドレスも、テイクバックも、トップもダウンスイングも、体の使い方も、体重移動の仕方も。何をと聞かれても、まとめられないくらい。20年近くゴルフをやってきた中で、ついてしまった悪い癖をいちからやり直しています」という大掛かりなもの。
当然、時間はかかるし、容易ではない。
「まだ半分も行ってません。ショットが曲がるのが怖くて寝れないときもあります。メンタルも大変ですけど、今までと同じことをやっていてはだめ。何かを変えなくてはいけない」と、覚悟がにじむ。
アメリカの名門UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)2年時に、左手首の手術に踏み切った影響もあり、昨年のQTはセカンド敗退。
今年こそファイナル進出を見据え、「ラストチャンスと思っています」と、背水の陣を敷く。
「やらないで後悔するより、一生懸命やってみてダメならしょうがない。怖いですけど、やってみなくちゃわからない」という息子の並々ならぬ決意を、国内10勝、米3勝を誇る父・茂樹も、応援してくれているという。
サポート契約を結ぶセガサミーホールディングスが主催する本大会は、2018年の初出場から2年連続アマで出て、2022年のプロ転向からなら3年連続、5度目の出場。
「コースはわかるけど、球のゆくえがわからないから恐怖しかない」と、まだ定まらないスイング改造には苦笑をするが、「せっかくいただいたチャンス。とにかくやりきるしかない。今度こそ、予選通過で恩返しがしたい」と、ホスト試合で初の決勝進出にむけて切実だ。
先月6月には元気の出る吉報も舞い込んだ。
幼少期から共にアメリカで学んできた2つ上の大西魁斗(おおにし・かいと)が、米二部ツアーで優勝。
「本当にうれしくて…。仲間が頑張っているので僕も頑張らなくちゃと思います」。
ショーンも一生懸命だ。