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関西オープンゴルフ選手権競技 2025
河本力 初メジャー切符をつかんだ舞台で目指す通算3勝目
3年連続飛距離1位を続ける河本力(かわもと・りき)にとって、会場の日野ゴルフ倶楽部(滋賀県蒲生郡)は「間違いなく有利でしすし、アドバンテージが取れる」と、自負するコース。
「基本どのコースもミスしたらうわーってなっちゃうので、凄い考えながら打ちますけど、ここは決まり切って打てるので、ストレスなく回れる」と、今週はほぼ全ホールのティショットで1Wが持てるという。
ほかのどの会場でも飛びすぎを警戒し、ほとんどのホールで刻まざるをえない河本にはなかなかないことだ。
もっとも3日目は、自慢の豪打を活かしたとは言い切れない1日となった。
フェアウェイキープ率35%は、決勝進出77人中の71位。
2日連続の「67」で首位との差を詰めても「ティショットが荒れて納得のいくショットが打てなかったのがスコアを作れなかった要因。凄く悔しいですし、調整できるところはいっぱいある」と、自分に厳しかった。
前半3つ伸ばして入った後半最初の10番では、右に曲げたティショットが深いラフに埋もれた。さらにディボット跡に入るなど不運も重なり、4オン2パット。
1メートル弱のボギーパットを逃したことでも、悔しさは倍増した。
この日は、雨で3時間22分の中断もあり「1回スイッチを切らないと疲れちゃう。いい時間を作れた」と、スタートを待つ間の過ごし方に後悔はないが、「伸ばしている人はもっと伸ばしている。準備の差かな」。
反省が止まらなかったが、ティショットを右のがけ下に落とした16番では3オン1パットのバーディ。苦しみながらもこの日のパーオン率は94.44%で1位を記録。
「最低限、スコアを崩さずに終われたのは成長している部分じゃないかな」。
得意を自負するコースには、嬉しい記憶も残っている。
ここ日野ゴルフ倶楽部で行われた昨年の全米オープン日本予選で、石川遼とスコアを並べてトップ通過を果たした。
初メジャー切符を手にした際の喜びが今も蘇るコースで、22年以来の通算3勝目へ。
「優勝したい気持ちはめちゃくちゃある。でも、その中でどれだけ自分と向き合ってやれるか。勝てる準備はしてきたつもり」。
思い入れのコースでさらに嬉しい思い出を作る。