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日本オープンゴルフ選手権競技 2003

参加132人中誰よりもこのタイトルを欲している男、片山晋呉

練習場で、入念な調整。右わきの下にヘッドカバーをはさんでショットを繰り 返す片山。
夏と秋。今年はすでに4回、今年の会場・日光カンツリー倶楽部に来て入念な下見を 繰り返している。
「ここに出場している誰よりもコースをまわっているのが僕。優勝争いの最後の最後 で、きっとその差が出てくれるはず」。それだけ、この日本一のタイトルを狙ってい る現われだ。

「これほどに歴史のある大会。なんとか、自分の名前を残しておきたいんですよ」て らいもなく、言い切る。

今年、スウィング改造に取り組んできた。その影響で、9月の試合では何週間か続け て、「僕の人生、これまでないくらいに球が曲がってた」。苦しいラウンドが続いて いたが、ここにきてようやく、「絶好調、イメージとぴったり合ってきた」といえる までに、仕上がってきた。

先週のジョージア東海クラシックは、優勝争いの末に2位。のぼり調子で迎える今週 こそ「ショット自体には、なんの不安もなくあとは気持ちだけ」と片山はいう。

イメージは1988年、東京ゴルフ倶楽部での第57回大会チャンピオンの尾崎将司だ。最 終ホールで、これを決めれば勝てる、というわずか70センチのパッティングにしびれ て、何度も仕切りなおしをした。

「僕も、ああいう心境で今週の最終ホールを迎えたい」。筋書きは、すでに出来上 がっている。

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