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三井住友VISA太平洋マスターズ 2003

室田淳がプレー中、いつも明るい笑顔を絶やさないわけ

「6打差の優勝に値する選手」
室田淳がプレー中、いつも明るい笑顔を絶やさないわけ

スウィング改造と、日々欠かすことのないトレーニングやプレー後のストレッチ。いま自分に出来ることにすべて力を尽くしたら、あとは「楽しむことです」と、室田は言った。

若いころは、自分の失敗に悔やみ、苛立ちながらプレーすることも多かった。だが「今では、ほとんど自分を責めることがなくなった」と室田は言う。

「だって僕はもう、選手としてやれる時間が限られた選手なんです。そんな自分を責めちゃいけないんです。ゴルフはミスをするゲーム。だから失敗しても、むしろその状況を楽しむこと。そして、たまに良いプレーができたら素直に喜ぶこと。歳を取って、ようやくそういうゴルフができるようになりました」。

今週2位につけた藤田寛之が、ホールアウト後にこんなことを言っていた。

「室田さんって、いつ一緒にまわってもほんとうに楽しそうにプレーされるんです。どんなときも笑顔を絶やさない。僕はといえば、つい入れ込んじゃってすぐに怖い顔になっちゃうから、室田さんのあの姿勢には、ほんと頭が下がります。今週の6打差の優勝に、値する選手ですね」。

コースレコード62をマークした前日3日目に引き続き、この日も室田が選んだのは真っ赤なウェア。さらに4日間の締めくくりに、着せ掛けられたチャンピオンブレザーも“赤”だった。目もさめるような真紅のブレザーは、若々しい笑顔にしっくりと似合っていた。

写真下=ベストアマチュア賞を獲得した沖学園高校3年生の諸藤将次君(=右)にも負けない若々しさ?! ・・・室田の夢は、最近、ゴルフに興味を持ち始めた2歳9ヶ月の三女・三奈ちゃんと、いつか一緒にラウンドすることだそうだ。「そのためにも、できるだけ長くゴルフを続けていきたいね」48歳の地道な取り組みはこれからも続く。

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