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アイフルカップゴルフトーナメント 2005

髙橋竜彦「いったん、コースに出てしまえばきっと大丈夫」

以前、こんなことを言っていたことがある。
「僕は、上位で回るとすぐに居心地が悪くなるタイプなんですよ」。加えて、「ひとつのミスを、いつまでも引きずってしまうタイプ」とも。
決勝ラウンドでスコアを崩してしまうのは「精神面が弱いから」そう考えて2年前に、専門家についてメンタルトレーニングに取り組んだこともあった。

「・・・でもね、やっているうちに気がついたんです。実はそうじゃないんだ、と。最終的に結果が出ないのはメンタルが弱いせいではなくて、技術がないから。技術の裏づけもないのに、なんでもメンタルのせいにするのって、それは違うだろう、と」。

そう思ってからひとまず、メンタルトレーニングを打ち切った。その分、コーチの堀尾研仁さんと技術の向上に力を入れた。
ファイナルQTにも失敗してツアーの出場権さえ失った昨シーズンは、たっぷり空いた時間をすべてレッスンに割いた。
そのおかげで、「自分は確実にレベルアップしている」そう感じられることで、最終組でまわったこの日3日目も「堂々とプレーしていた」と、自分でも実感できた。

いよいよ迎える最終日最終組は、初めての経験だ。
「もちろん、優勝したい気持ちは一杯あるし、緊張もすると思うけれど・・・いったん、コースに出てしまえばきっと大丈夫。楽しめる気もしている」。
気負わずに、ツアー初優勝をねらっていく。

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