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帝王ジャック・ニクラウス最後の全英オープン「もしセント・アンドリュースでの全英オープン開催が2006年だったら僕が参加するには年齢が行き過ぎていたと思う」

2000年全英オープンがここセント・アンドリュースで開催された時、次回開催年度は発表されていなかった。チャンピオンズ・ディナーでR&Aのチーフエグゼクティブディレクターのピーター・ドーソン氏は2006年の開催が有力で、ジャック・ニクラウスに出場してほしいと話したという。ニクラウスはその時「もしセント・アンドリュースでの全英オープン開催が2006年だったら僕が参加するには年齢が行き過ぎているだろう」と答えた。その後R&Aは2005年にセントアンドリュースでの134回大会開催を発表した。
2005年7月12日(火)トーナメント会場でニクラウスは自身最後の全英オープンにむけての記者会見を行った。「2000年のチャンピオンズ・ディナー後、セント・アンドリュースでの全英オープン開催が2005年になったと新聞で読んだ時はおどろいた。もしR&Aが僕の65歳の誕生日に合わせて開催してくれたなら、とても名誉なことだと思う。この大会に出場するためにここ数年準備をしてきた。セントアンドリュースは僕のゴルフ人生にとってとても大切な場所。そして最後の全英オープンとして最も相応しい場所だと思う」と語った。ジャック・ニクラウスとセントアンドリュースとの出会いは1959年に始まる。当時ニクラウスはミュアフィールズで開催のウォーカーカップ出場の為、父とスコットランドを訪れていた。その時ニクラウスの父は3人の友とセントアンドリュースをラウンドした。帰ってきた時「コースはボコボコでこんなグリーンでパッティングなどできるわけがない、最悪だった」とアメリカのコースしかプレーした事のない父は話したという。父の話、印象をもとに5年後の1964年、初めてセントアンドリュースで開催の全英オープンに参戦したニクラウスは初日のラウンド、初日のティショットでこのコースのとりこになったと言う。ラウンドすればするほど、ここのバンカーの配置のすばらしさや、プレーヤーのショットがこれほど試されるコースはない。そしてグリーンの難易度「もしこのコースにグリーンがなければ、どれだけやさしいだろう」と語った。ニクラウスの全英オープン初制覇は1966年ミュアフィールド。セントアンドリュースでは1970年優勝、当時の優勝賞金は£5,250(約110万円)だった。その後1978年セントアンドリュースで3回目の全英オープン優勝を飾った。すでにメジャーのマスターズ、全米オープン、全米プロへ出場しないと発表しているだけに、ニクラウスの姿がメジャーで見れるのは今週が最後となる。

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