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ウッドワンオープン広島ゴルフトーナメント 2006

S・K・ホが単独首位キープ

2日目にして3打のリードは、単に「ショットが良い」とか「パットが良い」とか、そういう次元の話ではない。
スタート前、選手たちに配られるのがホールロケーションシート。各ホールのその日のピン位置が書かれた紙だ。
それを見た瞬間に、ある程度は「今日のゴルフが予想できる」と、SKはいう。

2002年大会で、初優勝をあげたのがここ八本松。コースとの相性は良いだけに、「あのホールはここに打って、あそこはあっちに置いて・・・という具合に。自然とイメージが沸いてくる。ここは行くべきじゃないとかの、気持ちの駆け引きも上手くやれる」。

コースレコードの61を出した初日とは一転、この日2日目はシビアなピン位置が多い、と感じた。
「今日は昨日ほどスコアは出ない。4つか、5つ行ければ上出来」と、はじめに思い描いたとおりのゴルフをやりとげて、通算14アンダーは単独首位キープ。

大親友かつ一番のライバル、星野英正が言った。
「SKは、いま絶好調というわけじゃないと思う。ただ、普通にやってあのゴルフ」。
そう判断したのは、前夜の食事の席でのことだ。

そんなビッグスコアを出した日は、いつもなら、饒舌にその日のプレーのことを語るのがSKだった。
「でも、昨日はほとんど話をしなかったんです。ああ、いまのSKには10アンダーが普通なんだって。この調子だとこのまま突き抜けて行っちゃうな、って思ったんです」。

「これが普通・・・なんて、まさか!! もちろん、ゴルフは絶好調ですよ」と、星野の弁を否定したSKは、前夜の心境をこう説明だ。

「僕はね、いまゴルフの調子自体なら、ヒデさんのほうが上だって思ってるんです。ここ最近、ヒデさんは完璧なゴルフをやっている。でも、噛み合わせとかの問題で、結果が出なくて昨日も結局1アンダー。結果が出ない悔しさがあると思ったから・・・」。

そんな星野の前で調子に乗って、自分のプレーの内容を振り返ることなど出来ない、と思ったのだそうだ。だから、いっさいコース新について触れなかった。
「僕は自分が勝つのと同じくらい、ヒデさんが活躍してくれることが嬉しいから・・・。僕の話を聞かせることで、嫌な思いはさせたくなかったんです」。

そんな友人の本音はつゆ知らず、2日目は星野も65をマークして11位に浮上。
「SKに追いつくのは無理かもしれないけど、ここはビッグスコアも出るコース。置いてかれないように」と、頑張ったそうだ。

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