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住建産業オープン広島 2001
▼ 初日、上位につけたプレーヤーたち 「行ける行ける!!大丈夫、大丈夫!」
昨年のチャレンジツアーランクトップの資格で、ツアー前半戦を戦っている小林正則が、2度のチップインでを含む67で回って、好スタートを切った。
チップインは、前半の12番と14番。
12番パー5は、第3打を、グリーンの右カラーから、サンドウェッジでチップインイーグル。
14番パー4では、残り手前10メートルの第2打を、これまた、サンドウェッジで直接、放りこんでのチップインバーディだった。
2つのチップインもさることながら、ノーボギーの67でまわれたことが、「何よりも嬉しい」と小林。
「スコアが出れば、マイナス志向が、なくなりますよね!」
昨年12月、小林は、プロコーチの内藤雄士さんと契約を結んだ。
それまでの欠点は、連戦が続き、疲れが見え始めると、インパクトで左足に体重が残ってしまうことだった。
その結果、スィングバランスが悪くなり、球が上がらなくなる。もともとは飛ばし屋の選手だが、それが原因で、飛距離も落ちてしまうことがわかった。
「今のままでもシードは取れるかもしれないけれど、もっと上のレベルは無理」と、内藤コーチにキッパリといわれ、小林は欠点克服のため、スィング改造に踏み切ったのだった。
しかし、シーズンが開幕すると、練習場では実践できていたコーチの教えが、コースに出ると、うまくいかない。
今季はこれまで、ダイドードリンコ静岡オープンでの17位が最高。
もともと、「嫌なことは、1時間で忘れちゃう」ほどのおおらかな性格だが、予選落ちの続いた5月から6月始めにかけては、さすがに、「気持ちが滅入ることも多かった」という。
「いきなりスコアが良くなるとは思ってなかったけど、それでもやっぱり苦しかったですね。だんだん良くなってきて、ショットの調子はいいなあ、と思っても、パットがダメだったり、スィングは良いのに真っ直ぐ行かなかったり・・・。気ばっかり焦った時期もありました」
それでも、ようやく上り調子になってきたのが、先々週のミズノオープン。2日目に、67をマークして、本来の伸びやかさが戻ってきた。
「やっぱり、スコア。スコアが出ると、自信にもなるし、自分でも、“行ける行ける!大丈夫、大丈夫!”…って気になれるんですよね」
先週までの、小林の出場予選ランクは25位。
今大会終了後、このリランキングが行われ、これから秋までの出場優先順位に関わってくる。
それだけに、今週、できるだけ上位でフィニッシュし、ランクアップしておきたいところだが、「余計なことは考えず、気負わずにやりたい。“ちょっとくらい曲がってもいいや”くらいの気持ちでね」と、リラックスで臨むつもりだ。