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セガサミーカップゴルフトーナメント 2005

兼本貴司「この調子が、ずっと続いてくれればいいな!」

朝が弱い。目覚ましをかけておいても、ベッドから起き上がるまでに20分はかかるし、出かける用意もはかどらない。コースに来てもしばらくは頭がボーっとしたまま、という状態だから、午前中のスタートは苦手だった。

8時22分のティオフだったこの日初日もやっぱりそんなふうで、なかなかエンジンがかからなかった。
案の定、前半の2番パー3でティショットを池に入れた。
「これはまずい、頑張らないと・・・」。
気を取り直して、打ち直したアプローチを直接カップインしてパーセーブ。
「これで、シャキっとした」。
ピンチを切り抜けたことが良い目覚ましになり、スコアを伸ばすきっかけとなった。

シーズン序盤は「スイングをきれいに打とうとしすぎて、かえって調子を崩していた」という。
スピンを抑えて、風に負けない球筋を目指したが、それだとアイアンが飛びすぎてしまう。

「もともとの良さも消えてしまったみたい」と感じて最近、従来の打ち方に戻したら、今度は以前まで抱えていた「フックの度合いが大きすぎるという短所」がきれいに消えていた。

それに伴いパッティングも良くなった。最終18番では、残り234ヤードの第2打を、ユーティリティアイアンで左5メートルに乗せてこれを沈めて鮮やかなイーグルフィニッシュ。
「この調子が、ずっと続いてくれればいいな!」。
念願の初優勝も、いつまでも夢物語のままでは悔しい。


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