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片山晋呉が3年連続賞金王の祝賀会

33回目の誕生日だった昨年の1月31日には2年連続賞金王の祝賀会を開催。そのとき、大勢の前で約束した。
「来年の今日は、3年連続賞金王のパーティを開催します。みなさん、ぜひまた予定をあけておいてください!」。

一見、何気ないこのひとことを実現するために、いったいどれほどの努力を重ねてきたのだろう。

クラブ契約先ナイキジャパンのスタッフ、武居大輔さんが証言した。
「今の男子プロの中で、片山選手ほどトレーニングと打ち込みに時間を費やしている選手はほかにいないと思います」。

毎週のようにツアーに足を運び、そばで活躍を見守り続ける恩人の言葉には説得力がある。

そしてそれは、他のどの選手が認めていることでもある。

今年の祝賀会会場は、都内の東京プリンスホテルだった。
その壇上で片山も、しみじみと言った。
「今年もまた約束を守ることができて、みなさんとこうしてお会いできたことが嬉しい」。

3年連続となったこのパーティには恒例行事がある。
マスターズトーナメントの招待状を、参列者の目の前で開封することだ。

今年は早々と出場を確定させて、招待状はすでに昨年末に自宅に届いていたが、やはり自分ひとりで開けるのはもったいない。
「ぜひ応援してくださる皆さんの前で開けたい」と、今年も34回目の誕生日のこの日まで、大切に取っておいた。

今年で6通目となったそれは「火事になったら、真っ先に持って逃げたい」というほど、片山家の家宝のひとつ。
初めて受け取ったのは、2001年だった。
あのときは、ハサミを持つ手が「本当に震えた」ものだったが、それは今でも変わらない。

600人を超える来賓の前で、幅15センチもない封書を開けるのに、思いのほか時間がかかった。
「何回やっても、手が震えるんですよ」と、苦笑した。
「この舞台に立つために、ゴルフをやっているといっても過言ではない。マスターズは、僕にとって究極の舞台ですから」。
それほどの思い入れを持って、今年も万全の体勢でオーガスタに乗り込む。

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