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アイフルカップゴルフトーナメント 2005
15歳のアマチュア、伊藤涼太君「最後に盛り上げたかったのに!!」
「くそ〜!! 最後、盛り上げたかったのに!!」
通算8アンダーで迎えた最終18番。手前2メートルにつけたバーディチャンスは「絶対に入れたかった」。
しかし、この日は狙ったところにきちんと打てない場面が多かった。
15番でも4メートル、16番では2メートルのチャンスを外していた。
「最後も、右を狙ったつもりなのに、引っ掛けた。あれを入れていたら、僕のことを知ってくれるファンが増えていたかもしれないのに・・・」と、唇を噛んだ。
伊藤君は、前週に行われた地区競技の北陸オープンにも出場して、ベストアマチュア賞を獲得している。そのインタビューで、「これからまた、レギュラーツアーにも出場する予定ですが、僕のプレーで男子ツアーをもっともっと盛り上げていきたいです」というコメントを残している。
「試合に出るからには、見に来てくれた人に、喜んでもらえるプレーをするのが目標です」。
15歳のアマチュアが、常にファンの視線を意識してプレーしている。
ホールアウト後は、伊藤君にサインを求めるギャラリーの列ができる。
ちょっと照れながらも、左利きでペンを持ち、自分で考えたというサインの横に丁寧に日付も入れる。
予選通過を果たした2日目は、決勝ラウンドに向けての抱負をこう語っていた。
「アマチュアの人は、予選通過をしたとたんにスコアを崩す人が多いけど、僕は決勝ラウンドでスコアを伸ばしていける選手になりたい」。
自身ツアーで2度目の予選通過は、4日間ともアンダーパーをマーク。通算8アンダー、29位タイ。
それでも、伊藤君は満足できない。
「最後のようなパットを、入れないとダメ。あれじゃ試合が、盛り上がらないです」。
何度も悔しそうに繰り返した伊藤君は、翌8月1日の月曜日に行われるサン・クロレラクラシックのアマチュア選考会に挑戦するために、その足であわただしく札幌へと飛んだ。