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<特集>ツアープレーヤーたちのオフシーズン・髙橋竜彦

今年のジャパンゴルフツアーは、例年より1ヶ月ほど遅い。その間に試合勘がすっかり失われてしまわないようつとめるのも、オフの大切な課題のひとつとなるが、髙橋にはそんな心配も無用のようだ。

コーチの堀尾研仁さんを中心としたオフのラウンド合宿は、実践さながら。
勝負事に熱いメンバーが、参加しているからだ。

田島創志や井上忠久ら従来の顔ぶれに、新たに加わった谷口徹と桑原克典。
スイングチェックだけにとどまず、「2人のおかげで、まるで毎回、試合中みたいなプレッシャーを感じながらプレーできるんです」と髙橋はいう。

これまで重ねてきた合宿は、いずれもトーナメント形式で行われた。
「谷口さんと桑原さんはいつでも真剣勝負。目の色を変えてやっている2人を見ていたら、他のみんなも自然と熱くなる。それに、2人とも妥協を許さないから。この間も朝から大雨で、みんな『今日は休んどく?』って雰囲気だったのに、桑原さんだけは『は?なに言ってんの?』って(苦笑)」。

結局、荒天の中、全員でプレーを続行した。
過酷な条件下でプレーすることほど、良い練習はない。それを無駄にするなど「もったいない」と、桑原は主張して譲らなかったのだそうだ。

「そういう人たちと一緒に過ごしていたら、オフだからって息をついているヒマなんかない。合宿に出るたび、試合会場に来たみたいなものなんです」。
“チーム堀尾”の面々には、すでに“シーズン開幕”が来ているかのようだ。

髙橋は、昨年のアイフルカップでツアー初優勝。
オフの熱いバトルに触発されて、ツアー2勝目への闘志をますます燃やしている。

写真=ラウンド前に髙橋が必ず行うウォーミングアップは、野球バットでの素振り(中)と、股関節をやわらかくするための四股踏み(下)。素振り用に愛用しているバットは、振り抜きやすいようゴルフクラブ用のグリップを巻いて改良を加えたオリジナル品だ。


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