記事
サントリーオープンゴルフトーナメント 2006
キッズボランティアが総武の森で大活躍
水巻善典がしみじみと言った。
「スタート前に、こんな可愛い子たちに“頑張って”なんて言われると気持ちが和んでいいよね!」。
同じ組のスコット・レイコックがボールにサインした。
それを見ていた水巻も、「僕も、あげないわけにいかないじゃない」と、苦笑しながらバッグからボールを取り出した。
やはり同組の井戸木鴻樹は、前日使っていた手袋にサインをしてプレゼント。
「ありがとう!」と、元気良く挨拶したのは、地元・印西市の木刈小2年の板橋侑美ちゃんと、同・小倉台小2年の楜澤まみ佳(くるみざわまみか)ちゃん。
スタートティで、選手のスコアカード渡しを担当してくれた2人。
幼稚園時代からの幼なじみだ。
この日3日目はアウトのみの“1ウェイスタート”。
9時05分のティオフから最終組まで延々3時間40分。
しかも残暑厳しい中、2人とも辛抱強く、最後まできちんと業務をやり遂げた。
そればかりか、はじめスタッフに言われていたのはスコアカードを渡すだけだったのに、途中からピンの位置を記したピンシートとティも渡したい、と2人のほうから申し出てくれたのだ。
「おじさんは青のティだけ4本頂戴」などと選手に請われて、丁寧により分ける姿が微笑ましかった。
大会主催のサントリーは、スポーツを通じた社会貢献活動に特に力を入れている。子供たちの夢と、挑戦する気持ちを応援する「キッズ・ドリームプロジェクト」もその一環。
大会を通じ、子供たちにプロスポーツの臨場感、楽しさを体感できる機会を持ってもらおうと、決勝ラウンドでは「キッズボランティア」を募集した。
侑美ちゃんの母・裕子さんと、まみ佳ちゃんの母・ゆかりさんは、「子供たちが、ボランティア活動を通して選手のマナーやプレー態度を学ぶ気持ちを持ってくれれば・・・」との願いをこめて、揃って応募してくださった。
侑美ちゃんは、たまにお父さんの練習場に付き合うくらいで、まだ本格的にゴルフは始めていないそうだが、選手の真後ろで迫力のショットを見ているうちに、好奇心がムクムクと頭をもたげてきたようだ。
「私は藍ちゃんが好き。だから、お兄さんの優作プロも好き! ・・・私も、藍ちゃんみたいなプロになろっかな・・・」。
いつか侑美ちゃんがギャラリーの歓声を浴びて、ティグラウンドに立つ日がくるかもしれない。
※キッズボランティアは、決勝2日間でのべ13家族27人が参加してくれる予定です。
写真下は、3日目にスコアカードのコピー運搬を担当してくれた岩堀勝美さん、拓樹(ひろき、印西市・西の原小4)くん親子(左端から)。
「私は毎年、ボランティアで参加していたのですが、子供をつれてきたのは初めてです。これを機会に、ゴルフにも興味を持ってくれるといいですね」と勝美さん。
お父さんのかたわらで、拓樹くんは初めて扱うコピー機と格闘中・・・!