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連覇を狙う、上田諭尉
昨シーズンは4年ぶりのシード復帰元年だっただけに、地元岐阜県大垣市にほど近い東建多度カントリークラブ・名古屋で行われた同大会では気合を入れて、弟の崇宏さんをキャディに起用。
「アニキの俺よりしっかり者」という崇宏さんとの二人三脚で、プロ11年目のツアー初優勝を勝ち取った。
18番グリーンで、兄弟の熱い抱擁。初戦でいきなり話題を振りまいたが、そのあとシーズン後半は納得のいく成績が残せなかった。
「優勝できたことは良かったけれど、1年を通じた結果には満足していない」。
特に、課題は大会3日目。
予選を突破したら、週末につい気が緩んでしまう。
「決勝に進めたという安心感で、いつも土曜日にスコアが伸ばせないんです。最終日には、また気合が入ってくるんだけど、それじゃ遅い。4日間を通した気持ちの持って行き方を考えないと…!」と、反省と目標を口にする。
また今年は、持ち前の飛距離にもこだわるつもりだ。昨年のドライビングディスタンスは平均289.22ヤードを記録して、ランクは12位にとどまった。
昨年の優勝スピーチで約束した。
「ゴルフの魅力は、やっぱり飛距離。次は、誰にもまねできないゴルフで勝つ!」。
その言葉を実現するべく、このオフは飛距離アップに奮闘中だ。
「飛ばすには走るのが一番。瞬発力がつく」と、50メートルダッシュを毎日10本。
ときにプロ野球選手との交流試合などもトレーニングに組み込んで、体力作りにも余念がない。
一昨年の賞金王で茨城出身の片山晋呉を評して「東の横綱」と、上田。
昨年の谷口徹は奈良県出身の「西の横綱」。
そして自分はといえば、中部出身のプロとして「僕はそのちょうど真ん中の横綱になりたい!!」。
ぜひ昨年以上の成績をあげて、「今年は、谷口さんの賞金を抜きたい」と、目標を口にした。
そのためにも、開幕から良いスタートダッシュを切りたい。
「・・・次の2勝目が、連覇なら最高でしょう?」。
それに、今年はもっと名前を売りたい。
「去年は優勝してちょっとは有名になれるかも、と思ったけれど。1勝だけじゃ、全然足りないってことが分かったから」。
今年もチャンピオン第一号の座は譲れない。
※上田諭尉がディフェンディングチャンピオンとして挑む東建ホームメイトカップは、今年も東建多度カントリークラブ・名古屋で4月16日より開幕。熱き男たちの戦いが始まる・・・!