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フジサンケイクラシック 2000

シーサイド特有の風が勝負を決する、東洋一の難コース・川奈

12番ホールから見える川奈崎灯台
波乱がおきたのは、昨年の大会2日目だった。午前中は雲ひとつない晴天。が、午後から“川奈の風”が牙をむいた。風速10メートルを超える南東の風にピンフラッグは激しくしなり、折れてしまいそうなほど。午後組スタートの選手たちは、次々とスコアを落としていった。
特に、海沿いの16番パー5。ティグラウンドが40メートル打ち下ろしのこのホールで、ショットが海からの風に流され、OBを打つ選手が続出。過去5回の優勝経験がある尾崎将司も、ここでティショットを左OBに打ちこみ、ダブルボギーとした。
同じく海沿いの17番パー3は、左からの強い海風。中嶋常幸の5番アイアンのティショットは、風にあおられ左ガケ下へ。ここでのダブルボギーがひびき、無念の予選落ちをしている。
『川奈』は、バック9に吹くシーサード特有の風が、勝負の行方を支配する。加えてアップダウンがきつく、フェアウェーは激しくうねる。高麗芝のグリーンは砲台で小さく、強風の日はグリーンに乗せるだけでも至難の技だ。
風が吹かなければ風光明媚で、おだやかな表情をもつ川奈。そこに潜む恐ろしい罠をクリアしたものだけが、真の勝者といえるのだ。

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