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初シードたちのオフ報告<竹本直哉>
先週の土曜(2月2日)から来て、3月の10日ぐらいまでここで過ごす予定です。ミニツアーに参戦しながら、開幕にむけて調整に取り組む計画です。
こちらのミニツアーはだいたい週2回のペースで行われます。今回の渡米後、最初に出場したのは2月6日の試合。1日競技のこの大会はなんと0バーディ(苦笑)、73で回って9位タイでした。
ミニツアーは、出場選手みんなで出し合った賞金を取り合う、まさに食うか食われるかの世界。参加した1/3ほどの選手に分配されるシステムですが、最下位に近づくほど出したのと同じくらいの値段になってしまい、やっぱり上から2番目くらいには入らないとお金になりません。だから、今回の僕の収入も赤字ですね・・・(泣笑)。
試合の無い日は、近くのゴルフ場で練習かラウンドです。そのとき、同時に新しいクラブ、ボールのテストなどもやってますが、やっぱり今シーズンに向けて試合勘をなくしたくないんで、どんな大会でもいいから試合に出たいと僕は考えています。その意味で、ミニツアーは最適なんですよ。
各ミニツアーのほとんどが毎年同じコースで開催されるのですが、以前よりもコースを易しく感じました。それも、自分の成長のあかしのひとつなのかな。しかしもちろん油断は大敵なので、落ち着いて1ホール1ホール地味にやっていくことを忘れないで頑張りたいと思います。
昨年末から1月までの間はほとんどトレーニング中心の生活でした。JGTOオフィシャルアスレチックトレーナーの成瀬克弘さんに作ってもらったメニューをひたすらこなして基礎体力を養い、いまやっと温かいところで本格的にボールを打ち始めた感じです。3月の全英予選(※1)とその直前のタイの試合(※2)にも出られたら出たいと思っているので、それまでに調子を上げて行きたい。
今年の目標は、1年間良い状態でプレーできるコンディションを作ること。どんなところでも通用する実力を身につけることです。その結果として優勝なり、シードなりがついてきてくれると嬉しい。そのためにも、東建(※4)の初日の1番ホールで気持ちよく、フェアウェイにティーショットを打ちたいですね(笑)。
(※文面はほとんど本人が2月10日書いた原文のまま。竹本自身が綴るブログも好評連載中です!
(※1)全英予選=全英オープンのインターナショナルファイナルクォリファイング(IFQ)はロイヤルバークデールで7月17日から始まる本戦を前に世界5大陸で予選会を開催。先の豪州予選では16歳の石川遼がプロデビュー戦を飾った。竹本は3月25、26日にシンガポールで行われるアジア予選の出場を予定している。
(※2)タイの試合=タイで行われる「アジアンツアーインターナショナル」のこと。ジャパンゴルフツアーから10人が出場できる。
(※3)東建=ジャパンゴルフツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」のこと。4月17日に三重県の東建多度カントリークラブ・名古屋で開幕する。
竹本直哉 (たけもとなおや)
1976年11月25日生まれ、和歌山県出身。智辯学園中(奈良)卒業度、プロゴルファーの母・茂美さんの勧めで単身渡米。パームスプリングスの公立高に進むと同時にゴルフを始め、UCサンタバーバラ校ではゴルフ部で活躍。ジュニア時代のライバルに、03年全英オープンチャンピオンのベン・カーチスやジェイソン・ゴアがいる。
帰国後、すぐにプロを目指し、6度目の挑戦となった06年のファイナルQTで23位に入ってツアー前半戦の出場権を獲得。7月のUBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズで片山晋呉とバトルを繰り広げ、自己最高の2位を機に、賞金ランクは29位で念願の初シード入りを決めた。
「ドライバーのティーショットでターフを取る」と言われる個性的なスイングは本人も認めるところ。昨年11月の自身最終戦「カシオワールドオープン」の最終日に迎えた31回目の誕生日で母親に特大の花束を贈るなど、孝行息子でもある。身長173センチ、体重65キロ。得意クラブはサンドウェッジ。趣味は立ち読みと人間観察(?!)。