記事

日本オープンゴルフ選手権 2008

この日は2人のホールインワン

普段からあまり感情を表さない岩田は、ホールインワンのボールをにこりともせず、あくまでもクールにギャラリーにプレゼントしたという。
まずはプロ5年目の岩田寛だ。238ヤードの17番は、パー3ながら「毎日、刻んでいるホール」。あえてグリーンは狙わない。この日も3番アイアンを握り、手前の花道狙いで打ったティショットは「右からのハイドロー」。

しかし少し当りが悪く、いつもクールな選手には珍しく大声が出た。
「GO!!」。
後押しされるように、カラーからうまく転がってカップイン。
試合で自身初のホールインワンをきっかけに前半、調子が悪かったショットはみるみる良くなった。

それに反比例して「パットが入らなくなってしまった」。
後半のアウトコースで4つのボギーに、「明日明後日は60台を出す」。
週末の巻き返しを誓った。

続いて藤田寛之は6番ホールだ。
148ヤードのパー3は、8番アイアンを使用して一度で決めた。
ツアーで4回目の快挙達成。
しかし「嬉しかったのは一瞬」で、すぐそのあとからまた眉間にコイル巻きが出来た。
このイーグルで一気に2つ縮めはしたが、「一生懸命やっているご褒美くらいしかない。焼け石に水」とどこまでも浮かない。
おかげで予選は突破出来たが「それくらいで喜んでいるようでは・・・」と、通算8オーバーに険しい顔だ。

実家のある地元・福岡県東区香椎は、開催地の古賀から目と鼻先。
初のメジャータイトルと、地元での優勝を目標に、事前に自ら厳しい練習を課し、トレーニングを積んできた。
「でも、その効果もまったくない。ショットが悪すぎて・・・。話しにならない状況です」。
残り2日で、眉間の皺を解くことができるか。

  • 「嬉しかったのはこの一瞬だけ」と藤田。おいしい1打よりトータルスコアが良いほうが決まっている?!

関連記事