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片山晋呉「もうダメだ、とは思っていない」

自身6度目のマスターズ。かつてない厳しいコンディションに苦戦を強いられ、44位に終わったが、賞金王の目は希望に輝いていた。
「もうだめだ、とは思ってない。かすかな望みがある」。

自己最高の27位につけた昨年のマスターズ。
「もっと球を上げる、という課題を持った」。
そのために、カーボンシャフトを使うなどの工夫を重ねて克服したが、今年はさらなる難題が持ち上がった。

「グリーンに、球を止めるという技術の必要性」。
フェアウェーから打っても止まらないことが多々あった。これは、片山にとって飛距離以上のハンディだった。
「もっとスピン量を増やさなければ」と、痛切に感じたという。

フェアウェーキープ率は遜色ない。
あとは「グリーンにいかに球を止められるか。パーオン率を上げることが出来れば、上位進出もある」。そんな手ごたえを掴むことができたのは、苦しんで苦しみ抜いたからこそ。

この日最終日は1番、10番でダブルボギーを打ちながら、8番、14番でチップイン。5番で長いバーディチャンスを決めた。
「耐えながら盛り返せるようになった」。
賞金王が、多少のミスやハンディに簡単にへこたれてしまうわけがない。
気持ちの強さは折り紙つきだ。

鏡のよう、と評されるオーガスタのグリーンも嫌いではない。
最高のプレーを目指して。「これからも、努力を続けていく」。
そんな決意を持って、今年も日本ツアーで“4年連続”の快挙達成に向かって突き進む。

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