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連覇の危機!? 男子ツアーのJGTOチームは最下位からのスタート<DAY1>

不安が的中してしまった。8日(金)から2日間の日程で、千葉県市原市のキングフィールズゴルフクラブで行われている『3TOURS CHAMPIONSHIP 2006 IMPACT!』。

初日の『DAY1』を終えて、男子ツアーのJGTOチームは、14ポイントで最下位からのスタート。

首位スタートの女子ツアー『LPGAチーム』には3.5ポイント差、2位のシニアツアー『PGAチーム』には2.5ポイント差と、いずれも僅差ながら連覇の危機だ。

開催前から懸念されていた、飛距離の差が結果に出てしまった形だ。
今年のシニアツアーはジェット尾崎を筆頭に、中嶋、室田と飛ばし屋揃い。レギュラーの男子ツアーにも、けして引けを取らない。
「・・・というか、むしろ俺たちよりも飛んでいるから」(手嶋多一)。
それでいてティグラウンドは、男子ツアーよりも前。
総距離にして約300ヤードも短いのだ。

「シニアはなんで、前から打つの・・・」と、ホールアウト後に思わず谷口がつぶやいたのも無理はない。
この日、チーム最高の4.5ポイントを獲得したものの「僕には、かなり厳しい」と、吐き出した。
前半のアウト9ホールのファーストステージで回った室田淳について、「いつも以上に飛んでいる気がした」と、振り返る。

後半のイン9ホールのセカンドステージで中嶋常幸と回った手嶋はその回、控えに回った片山晋呉に真剣な顔で訴えた。
「俺じゃ、中嶋さんの相手にならない・・・」。
最終ホールでバンカーショットを打つ前に、片山から好物のコーヒーの差し入れを受けてパワー充電。辛くも引き分けにしたものの、敗北感に打ちのめされた。

セカンドステージで、尾崎健夫と回った近藤智弘もやはり同じだ。
「17番なんか、ジェットさん8番アイアンなんですよ」。
それを聞くなり片山と深堀圭一郎は顔を見合わせ、「8番はすごい・・・」と絶句した。

加えて、シニアチームの気迫。
前半、中嶋と回った片山は「相当、やる気を出されていて。闘争心に負けてしまった」と、肩を落とした。

なにやら嫌なムードが漂うJGTOチームだが、このままみすみす引き下がるわけにはいかない。
決められたフィールドの中で、いま自分ができることを精一杯やるしかない。

最年少の近藤が言った。
「どんなに飛んでも、上がったら一緒だから」。
賞金王・片山は「絶対に逆転します」と宣言した。
あくまでも、勝負にこだわる谷口は、「明日のプレーで絶対に挽回したい」と話した。

それに、今大会の第一の趣旨がある。
『FOR CHILD CHARITY」だ。
入場券収入の全額と、選手獲得賞金から任意の額を難病に苦しむ子供たちや、家庭環境に恵まれない子供たちに寄付することになっている。
「男子ツアーからたくさんチャリティするためにも、負けられない。頑張りますよ!」(谷口)。
JGTOのプライドをかけて、今年も優勝杯は渡せない。
  • セカンドステージで控えの片山は、最終ホールで手嶋に好物のコーヒーを差し入れる心遣いを
  • 近藤にはパッティングのアドバイス

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