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中日クラウンズ 2008

杉原輝雄が49回の連続出場

壇上でジャンボと冗談を言い合う姿に伝統と歴史の重みが漂って・・・。
第1回大会は1960年。中日クラウンズの初代チャンピオン、中村寅吉氏が今年2月11日に逝去された。

日本プロゴルフ界に、偉大な功績を残したゴルフブームの火付け役。一時代を築き上げた偉人が人生の幕を下ろした年に、16歳の王子が誕生した。

その間、AON時代の到来とそれを追いかける若手の台頭。その一部始終を見てきた男が今年もまた和合の舞台に立つ。

1964年のチャンピオンで、70歳の杉原輝雄が今年、初回から49回の連続出場を果たす。大会初日の5月1日(木)にスタートの1番ティで第1打を放てば前人未踏の記録をまたひとつ更新する。

この日水曜日のプロアマトーナメント後に行われたオープニングセレモニーに、歴代チャンピオンとして登壇するなり「今年も懲りずにやってきました」とお得意のジョークで笑わせたあと、ガンと闘いながらレギュラーツアーにこだわる鉄人がぶち上げた。

「来年もぜひここに来たい」。

大会5回の優勝回数を誇るジャンボもかたわらでその言葉に呆れつつ「こんなすごい選手と同じ舞台に立てることが嬉しい」と、敬意を表した。

来年の50回連続出場が実現すれば、アーノルド・パーマーがマスターズトーナメントで持つ連続出場記録に並ぶが、「出るからにはファンのみなさんに喜んでいただきたいですから。今週も、エージシュートと予選通過を狙っていく」と、ドンは相変わらずのどん欲さだ。
  • 誰よりファンを大事にする70歳。ポケットにはサインペンを忘れない。

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