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JCBクラシック仙台 2000

「ヘルニアの末期症状」で欠場していた奥田靖己が、ようやく復帰。通算1アンダーのゴルフに、「今日はゴルフができるだけで嬉しかった」

もともと、ヘルニアの持病のあった奥田靖己。今季開幕を前に「弱い部分を強化しよう」と、いつもより強く負荷をかけたオフトレに取組んだ。
「あれが…いけなかった。程度も考えず、無理しすぎた。今年はもう、開幕から戦える状態ではなかった。こんなひどいのはデビュー以来、初めてです」
4月のキリンオープンからは、3週連続予選落ち。翌4週目の日本プロでは、とうとう我慢できずに棄権。翌2週を欠場した。
「半径1メートル範囲でしか生活できないくらい、痛くて動けなかった。もちろん、休んでいた間は一度もクラブは握れず。ハリ、電気治療などとにかく治療に専念しました。もうう、『これであかんかったら廃業や』とまで考えました」
だが、もともと持つ強靭な体力と精神力で、なんとか戦える体に戻し、今週ようやくツアーに復帰してきた。初日は2バーディ、1ボギーの1アンダー、38位タイ。つらい体を引きずりながらも、プレー中にときおり笑顔をのぞかせたワケは、「とにかく、ゴルフができて嬉しくてたまらなかった」からだ。
もっとも、まだ安心はできない。今後も、せきるだけ無理はせず、治療を続けていかなければならない。この日も、ホールアウト後は、ツアーに帯同しているフィットネスカー『イギア』に直行。約1時間、レーザー治療を施した。
「まだまだ不安はあります。でも、なんとか戦っていくしかない。心配してくださった方々がたくさんいます。なんとか戦える状態になりました。ご心配をおかけしました」と奥田は頭をさげていた。

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