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タマノイ酢よみうりオープン 2000
今季開幕から出場11戦目で予選落ちなし
93年に米ツアーの出場予選会、Qスクールに挑戦。翌94年にはシード入りを果し、「とにかく調子は上りっぱなしだった」。しかし、95年に米ツアーのシード入りに失敗し、単身帰国。再び日本ツアーで戦っているうちに、「口では上に行きたいって言ってるんだけど、ダラダラして…ゴルフをなめていたっていうか、甘く見ていた部分もあったと思う。うまくなろう、もっとレベルを上げようっていう向上心が失われ、あとは落ちて行くばかりだった」という。
そのさなかの、昨年のシード落ち。だが、これがかえって再び奮起するきっかけになった。
また、「10年ぶりだった」という日本ツアーのクォリファイングトーナメント、いわゆる出場予選会に参加し、ランク1位で出場権を獲得したことも、さらに発奮材料となったろう。
「これでいいや、とか、現状維持とか、次のステップにまた上がる気持ちを失ったら、あとはただ、落ちていくしかない。でも、実際にシードに落ちて、じゃあ、今度は何やるかって考えたら結局、僕にはゴルフしかなかったんです。賞金を稼ぐため、じゃない。レベルを上げたい、また上に行きたいって思ったら、また、アメリカに行く前の気持ちに戻れた」
そんな水巻をさらに後押ししたのは、今季から使っているミズノのドライバー『300 S』と、同アイアン『T‐ZOID』。
「飛距離は15〜20ヤードは伸びているし、何より、フェード系の僕に向いている。ロングアイアンは、自分の思ったとおりのラインの球が打ち出せる」と大きな信頼を寄せている。
水巻の究極の目標は、やはり米ツアー。
「今週は、丸山君がアメリカ(全米オープン)で予選落ちをしてしまった。まだまだ、彼だけにアメリカはまかせておけない、と思った。僕も、(尾崎)直道さん、丸山君に負けないために、改めてアメリカを目標に頑張りたい。…ただ、年齢的にギャンブルできる年じゃないから、3、4年日本のシードを取ってから、ね。そうじゃないとうちの(順子夫人)に叱られちゃうから(笑)」
今年41歳を迎える水巻善典が、また新たな夢を追いかけようとしている。