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アジアンツアー日本大会 キリンオープンゴルフ選手権競技 1999
プロアマ日の光景
初夏の日差しが降り注ぐパッテインググリーンでは、ちょっとしたどよめきが起きていた。
プロアマトーナメントラウンド後、横尾要が長尺パターを持ってあらわれたからだ。
長尺といえば、尾崎3兄弟の次男・ジェット尾崎がイップス(パットのとき、精神的重圧になどにより手が動かなくなること)
に悩み、苦悩の末に手にしたことは有名なハナシ。
普通は、パッテイングに悩んでいる人が、最後のよりどころにするのが、長尺パターなわけだ。
横尾は、昨年は平均パット数2位。しかし、今年は、つるやオープン終了時点で79位と、彼にしては低迷しているせいだろうか。
それにしても、周囲の驚きはめっぽう大きかった。
横を通りかかった中嶋常幸は、「ど〜したんだよ、横尾〜!!」と叫んだし、丸山茂樹は、「え?そのパター要の?うそ、マジ?」と目を丸くしていた。
そのたびに、横尾は照れたように笑っていたが、悩みは深刻。
その長尺パターのほかにも、4本のパターを持参して交互に打ち、 丸山茂樹 今週の使用パターを吟味していた。
「この長尺は、新宿のビクトリアで買ったんだ。本番ではさすがに使わないけど、とにかくパットが入らない。だから、なんでも試してみようと思って・・・」(横尾)。
アジアンツアーキリンオープンは明日開幕。
悩みぬいた横尾は、いったいどのパターを持ってティオフするだろう。
写真;長尺パターで練習中、横尾
横尾の長尺を借りて、丸山茂樹も試し打ち