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三井住友VISA太平洋マスターズ 2008

3位タイの岩田寛に怪奇現象・・・?!

宮里聖志と同組で回ったこの2日間、岩田に摩訶不思議なことが起きていた。グリーン上でマークして拾い上げたボールを宮里の専属キャディの長 恭邦さんに拭いてもらうとどういうわけか、そのあとのパットが必ず決まる。
そしてさらに不思議なことに、実はその現象はやはり同じ組で回った4月のつるやオープンの決勝2日間からだというのだ。

長さんが証言する。
「あのときから10回連続で続いている」。

最初はみんな、単なる偶然だと思っていた。
岩田の専属キャディの新岡龍三郎さんがバンカーならしとか、たまたま他の用事をしていて岩田に構えないときに、長さんが親切でしてあげたことだ。

「でもさすがにこれだけ続くとなんだか今度は聖志さんにも申し訳なくなってきて・・・」と、長さんも呆気顔で振り返る。

この日インスタートの11番もそうだった。
さらに15番、17番。そして折り返しの4番と7番も・・・。
いよいよ8番で、6メートルのパーパットはとうとう岩田自ら「拭いて」と言って、長さんにボールを手渡したほど。

しかしそれもしっかりとパーを拾い、本人もついすがりつきたくなるのも無理はない。
長さんは予選落ちの宮里とともに2日間でコースを去るが、「タオルだけでも借りとこうかな」と冗談めかした。

さてそんな岩田はこのあと2週後に、かねてからの目標だった来季の米ツアーの出場権をかけたQスクールに挑戦する。

当初エントリーを提出した際はそのセカンドステージから出場するしかなかったが、ファイナルからの参戦を希望していた谷原秀人と星野英正が辞退したことで、岩田に資格が繰り下がってきた。

渡米を前に、ぜひとも欲しいのが日本ツアーでの初優勝だ。
「勝ちたい。今週は、そのための準備もしてきましたから」。
先にも話題に出したつるやオープンでは最終日のあがり2ホールの連続ダブルボギーで涙を呑んだ。
9月のフジサンケイクラシックでは、東北福祉大のひとつ後輩の藤島豊和にプレーオフで敗れた。
一歩手前で逃した勝ち星は、今度こそ自力でたぐり寄せる。



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