Tournament article
コカ・コーラ東海クラシック 2010
藤田寛之は3ホール目に痛恨の池ポチャ
ちょうど境目付近で止まった第2打はアドレスを取ると、フェースがわずかにラフにかかった。
「フライヤーをするんじゃないか、と」。
専属キャディの梅原敦さんを呼び寄せて、一度握った6番アイアンを、7番に持ち替えた。
これが明暗を分けた。
いったん、グリーンのへりにしがみついた第2打はしかし駆け上るには勢いが足りず、力なく手前の傾斜を転がり落ちた。
「ちょっとボールの上のほうに当たって、いいラインで飛んでいったんですけど、ギリギリだったのかな」。
池ポチャのダブルボギーで、松村の初優勝を許した。
2打差の3位からスタートした最終日は14番のバーディで追いつくと、三好の難しい上がりホールで、兼本との一騎打ち。
難関の16番パー3では、見事にコースの罠にはまった。
「ピンの右に打とうとは思ったのですが、逆球が出てしまった」と、左崖下のダブルボギーを打ったが、すぐに息を吹き返した。
17番のバーディ、そして兼本のボギーで再び追いつき、勝負は18番へ。
ふたつ前の組の松村も加わって、通算8アンダーで並んで迎えた本戦の最終ホールで逆転の好機を逃した。
約2メートルのバーディチャンスを外して、「最後は自分の得意とするものが、ダメでしたね」。
そのあとのプレーオフでもいくらでも、松村を封じる手はあったのだ。
「今日は勝ちゲームだったので、こういう結果は尾を引くかもしれない。でも、自分自身しっかり反省しないとダメですね」。
今季2勝目をみすみす逃して、悔しがった。