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ブリヂストンオープン 2010
丸山茂樹がボギーなしの67で2位タイ
ことしは9月をさかいに、らしくないゴルフが続いていた。ANAオープンから数えて先週まで5試合のうち、実に4試合で予選落ちを喫した。
パナソニックオープンでは初日に79を打つなど、先週まで12ラウンドで、一度も60台が出せないという惨状に、本人も首をひねるばかりだった。
「練習場でちゃんと打てるのに、コースに行くと出来ない。その理由が分からない」。
先週は、愛知カンツリー倶楽部で開かれた日本オープンでも週末にコースに残れず、その足で思わず神頼みだ。
「伊勢神宮に、お詣りしてきました」。
御利益は十分にあった。
そして地元開催の今大会は久しぶりに師匠で父の護さんが、練習ラウンドから駆けつけ、たった一言でキリが晴れた。
「リズムが悪いんだろう」。
いざ本番で思ったように打てないのは、練習時よりも、スイングのタイミングが早くなっているから。
護さんに言われて、合点がいった。
「オヤジに言われたとおり、今日はリズムだけを注意した」。
たちまち好発進につながった。
9シーズンを戦ったアメリカから持ち帰った「ドライバー病」。いわゆる、「ドライバーイップス」はその対策として、ヘッド体積400CC以下、またシャフトは44〜45インチのドライバーを使うなど、それもすべて護さんのアドバイスだ。
昨年のツアー最終戦で、10年ぶりの国内10勝目は、そのたまものだがいまも完全克服できたわけではない。
「ドライバー病は、この年代の選手なら誰でも、なかなか抜け出せないものだから」。
これまでのプロ19年間は、良い思い出ばかりではない。「ゴミ箱にたまった悪い記憶は入り切らなくなったものを、きちんと処理していかないと、たまったゴミからアレルギー症状が出たりするからね」と、今も格闘の日々は続く。
大会主催のブリヂストン契約プロは、「こんなゴルフが4日間、続いてくれればいいんですけど」。祈る思いで、袖ヶ浦で4度目の恩返しを狙う。