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関西オープンゴルフ選手権競技 2010
連覇を狙う、藤田寛之
思い出の大会に舞い戻るディフェンディングチャンピオンは、現在賞金ランキングで堂々1位を走る藤田寛之。
昨年大会は、その前週にメジャーの全米プロで4日間を闘い抜いたその足で、目標だった年間2勝目を達成した。
そのあとも、うなぎ登りに結果を残し、昨年の賞金ランキングは自己最高の5位につけた。今季はその勢いのまま、4月のつるやオープンでツアー通算8勝目をあげた“アラフォーの星”がいま、2010年のツアーを牽引している。
今年は全米オープンと全英オープン、そして3年連続で全米プロにも参戦。
「日本人選手の実力はこんなもんじゃない」との強い信念のもと、一昨年の68位、昨年の56位を上回る順位を目指して今年もかの地に降り立ったが無念の予選落ちを喫した。
日本の賞金1位といえど、いまはちょうど本人のバイオリズムが低下している時期。
そんな状態で、メジャーに挑まざるを得なかった不甲斐なさ。
加えて自身を含め、参加した日本勢が誰一人として予選通過出来なかったことにも、41歳の胸は痛む。
「日本のトップ選手が何人も出ているのに、これじゃダメ。決勝ラウンドに日本人が誰もいない。僕も責任を感じます」と、唇を噛んだ。
そして予選落ちにもかかわらず、会場はウィスリング・ストレイツの練習場に足を運び、黙々と打ち込んだという藤田。悔しさをうちに秘めた視線の先に、いよいよ後半戦に突入するジャパンゴルフツアーを見据えた。
「次の目標は、今シーズンの国内2勝目です」。
機内で連覇への思いをますます膨らませて帰国、京都入りするはずだ。