Tournament article
関西オープンゴルフ選手権競技 2010
ツアー初Vを狙う野仲茂は大先輩の励ましを背に
リーダーの谷口拓也とは、予選ラウンドも含めてこれで4日間とも同じ組。最終日は最終組で再び激突する。
またもうひとり、同組で回ることになった細川和彦はこの日、コース新の62をマークて、野仲に2打差まで迫った。
「実力は違いますけど同級生。谷口くんもずっと良いゴルフをしているので、2人に負けないようにやるだけです」と、自身もツアー初Vをかけて遠慮はしない。
活躍を応援してくれる人もいる。
以前はツアーで毎週のように、ともに練習ラウンドを重ねた真板潔(まいたきよし)はシニア元年の今年、7月の「PGAフィランスロピーシニアトーナメント」で“初優勝”。
その翌日にさっそくお祝いの電話をかけたら、「私のことはいいから、あなた頑張りなさい」と、言われた。
また、つい先日は真板のほうから電話がかかってきた。
「聞いて」といきなり切り出すと、「1ラウンドで2回もホールインワンしちゃったよ!」。
聞けば会場の4番と6番パー3で、1日2度の快挙を達成したという。
ひとしきりその奇跡を語ったあとに、真板は再び言った。
「あなたも頑張りなさい」。
先輩の声を背にプレッシャーも、うだる暑さも吹き飛ばす。