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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップ 2010
今年第3のメジャーから帰国したばかりの石川遼は
中でも予選通過をした谷口徹と宮瀬博文、そしてとりわけ今年の日本人最高位、またメジャーで自己ベストの27位につけた石川遼の成長ぶりは必見だろう。
前日は20日の火曜日に帰国。飛行機トラブルにも見舞われたが疲れや不安は微塵もみせず、いったん埼玉の自宅に戻り、普段どおり自主トレーニングで汗を流し、ここ北海道の千歳には、翌21日(水)の午後にコース入り。
スイングは軽めの調整と、パッティンググリーンでは父親との相談で、先週の最終日の朝から始めたという、クロスハンドで長めの距離を転がす練習を取り入れて、「肩でストロークするという、基本イメージを取り戻すようにした」という。
先週、強風下のリンクスコースで4日間を戦って得た収穫は「数え切れないくらいある」。中でも一番は「4日間とも凄く良いティショットが出来たこと」。
また、同組でまわった名手たちにも触発された。
60歳のトム・ワトソンは、「ショットというよりも、むしろアプローチのときに、風をうまく利用していた」と、気づかされた。
「アゲンストなら高く上げ、風を利用してグリーンに止める。フォローなら、あえて低く打って、傾斜を使って寄せる」。今までの自分にはなかった発想力を、ベテランから学んだ。
そしてパドレイグ・ハリントンには、「アグレッシブなゴルフを」。
世界のトップランカーたちは、「そのほとんどがパー5で、常に“3”を考えて攻めていく。ティグラウンドに立てば、誰でもイーグルを狙っていけるんだということを、教えられた」という。
「そういうことを4日間味わえたことは、凄く大きい」。
この経験を、早速ぶつける。
今週の会場のザ・ノースカントリーゴルフクラブの最終18番(560ヤード)はもちろん、ほかの3つのパー5でも、常にイーグル狙いだ。そして、狙うは今季2勝目のほかに、もっとも果敢に攻めた選手に贈られる“ミスター”からのご褒美だ。
“長嶋茂雄賞”は、イーグルやバーディの数をポイント換算した最上位者に、プレゼンターの長嶋氏から、直々に賞金100万円が手渡される。
「アグレッシブに……ですよね」と、ニヤリと笑った。