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マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント 2011

藤田寛之は「考えるのをやめたら」

後半は10番でグリーンの左からチップインバーディを奪うと、バックナインは最後の18番もイーグルで締めた。残り187ヤードの2打目は、「いつもより、大きめのクラブで薄めに当たったのがピンそば」と、5アイアンで横3メートルにピタリとつけて、「今日は噛み合わせが良かった」と、4アンダーの2位タイスタートにはまずまず及第点。

しかし課題のショットは、「全然改善されてない」と、顔を曇らす。
大きな屈辱を味わったのは、2週前。自身2つめの日本タイトル獲りに執念を燃やす42歳が、日本オープンでまさかの予選落ちを喫した。初日は9位タイで出ていただけに、2日目の79にはさすがにショックを受けた。

「一気に自信を無くした。取り戻すのには、かなりの時間がかかる」と、さっそく師匠の芹澤信雄にレッスンを申し出て、回復につとめてきたがいまだ発展途上だ。

「というか僕は一生、試行錯誤で。これからもずっと何かに悩んでいると思う」と、無類の完璧主義者が、これで満足ということなどありえない。
むしろ、のたうつような苦しみすら「それが心地よいんです」と、打たれるほどに闘志を燃やすタイプは「考えるのをやめたときは、立ち止まるとき」。弟弟子の宮本勝昌が「尊敬する」というのも藤田のそんなところだ。

飽くなき探求心と、向上心を肥やしにアラフォーの星が今季初Vを狙っていく。

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