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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2011
シード権争いは、予選ラウンドを終えてひとつの節目が
今大会開幕前に、今年のシード権が与えられる賞金ランク71位はボーダーラインの“圏外”にいた選手が今大会で予選通過出来なければ、自ずとそこで道は断たれる。
2日目に、棄権をした選手もまたしかり。体調不良でコースを去ったベテランの室田淳は今年の日本シニアオープンを制したが、レギュラーツアーは次週12月1日から6日間の日程で、三重県の「COCOPA RESORT CLUB 白山ヴィレッジゴルフコース」で行われるファイナルQTで、出場権を取り戻すしかなくなった。
やはり体調不良の広田悟もまた、8年連続9度目のシード権獲りに失敗して、「今年はパットに尽きる」と悔やむ。「力不足です。今週はもう、気力も残っていなかった。粘りがなかった」と肩を落とした。「とにかく来週頑張るだけ」と、懸命にファイナルQTへと気持ちを切り替えていた。
そのほか、今大会は決勝ラウンドに進めずに、賞金ランキングによるシード落ちが決まったのは、岡茂洋雄(おかもひろお)や細川和彦、谷口拓也や藤島豊和ら。
昨年の初シード入りも、すぐに陥落の憂き目を味わった岡茂は、頼りにしていた田中秀道が、今季試合に出られなかったことが大きい。田中の弟子の河井博大とは同じ広島ということで、旧知の仲だった。そのつてで「昨年はよく一緒に練習ラウンドをさせてもらった。まさに“神のアドバイス”をしてくれた」。それを失って、今季は稼げないまま。賞金ランクは現在107位を挽回出来ないままシーズンは終わった。
05年の日本ゴルフツアー選手権の優勝者で、ツアー通算8勝を誇る細川(=写真)もまた今季、腰痛に膝痛と故障続きで思うような成績も残せないまま、1年を終えた。次週のファイナルQTもエントリーは済ませたものの、出るかどうか決めかねているという。「無理して出ても、どうかと思うし、2,3日考えてみます」と逡巡しながら、コースを去った。
そのほか、豪州のクリス・キャンベル、今季初シード入りを果たした韓国の許仁會(ホインヘ)も、さっそくファイナルQTに後戻りとなってしまった。