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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2011

大会恒例の全員参加の閉会式

ただひとりネクタイ姿で壇上に立つ宮本
このツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」をもって、2011年の全日程が終了した。今季、特筆すべきはアマチュアの松山英樹さんを含めて10人の初優勝者は、直近では97年の11人に次ぐ人数であったことだった。

しかも当時は全36試合に対して、今季は25という試合数からみても、近年まれに見る若手とベテランの交代劇があったといってもいい。

裵相文(ベサンムン)も、そのうちの一人であった。8月にツアー初Vを飾ると、それから一気に破竹の勢いで、最多の3勝を上げて賞金王に輝いた。
昨年の金庚泰(キムキョンテ)に続いて史上2人目の快挙に象徴されるように、今年は韓国勢の活躍がひときわ目立った年でもあった。

裵(ベ)のほかにも3人の韓国勢が初Vを達成し、また金や、3年ぶりにツアーに帰ってきたドンファンが復活優勝を飾るなど、25試合のうち韓国人のチャンピオンが8試合を占めて、改めてその急成長ぶりが浮き彫りとなった1年となった。

そして日本勢は今年、ある思いで心をひとつにした。開幕の1ヶ月前に起きた大震災に、一人一人が胸を痛め、また自分にはいったい何が出来るのか。

それぞれが悩み、懸命に答えを出しながら歩んだ1年でもあった。

藤田寛之も、今季最後の優勝スピーチで語ったように、「全力でプレーする姿を見せることで、少しでも被災地を元気づけられたら」と、コースではそんなささやかな望みを胸に全力をつくして、またコースを出ても、「今、日本のために。」をスローガンに、ひとりの社会人として、それぞれがそれぞれの形で精一杯の思いを伝えてきた。

選手会で今季25試合の賞金総額の一部を復興支援に当てると決めたのも、そのひとつである。

また開幕直前には、開催が危ぶまれたトーナメントもあり、この国難にあっても当初の予定どおりに、「私たちに、今年もこうしてアピールする場を与えてくださったスポンサーのみなさまに、本当に感謝申し上げたい」と、選手会長は、大会恒例の全員参加の閉会式で、深々と頭を下げた。

2005年から151試合連続出場の記録を作ってきた宮本勝昌。それも、ついに2011年のツアー最終戦を前に途切れて、この最強選手決定戦にも出番こそなかったが、この日最終日はひとり、ネクタイにジャケット姿で会場を訪れ、選手を代表してマイクを握った。

「主催者のみなさま、各ゴルフ場、そして大会を支えてくださっている方々、そして何よりもギャラリーのみなさまのご支援、ご声援をいただきながら、我々はまた全力でプレーさせていただきたいと思います。2012年のジャパンゴルフツアーをまた楽しみに待っていてください。今年1年、本当にありがとうございました・・・・・・!!」。

最後は出場選手みんなで改めて頭を下げた。

  • 「とうとう今年は勝てませんでしたね」と、選手会長に突っ込まれて、思わずうなだれてしまった石川(右)
  • 選手会長の締めの挨拶を合図に、最後はみんなで深々とお辞儀で感謝の思いを伝えた

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