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長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント 2011
片山晋呉は「ゴルフをやれるだけで幸せです」
生まれて初めてという、ぎっくり腰を経験したのは、6月の「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」。
2月から取り組んでいる新しいスイングは、「腰に意識を置いて打つ」スタイルだそうで、そのせいでずっと負担がかかっていたらしい。
決定打となった心当たりもある。
その前週のダイヤモンドカップは悪天候続き。肌寒い中で、薄着のまま体の治療に出掛けた。「体が冷えたのもあったと思う」。
そして翌週の火曜日のプロアマ戦。その“気配”を感じつつ、「無理やり出たら…」。痛みが本格化して、初日のスタート前に欠場を申し出るしかなくなったのだった。
次のミズノオープンも休みをもらい、治療に専念した。さらに次の日韓対抗戦は、日本代表メンバーとして、執念のエントリー。初日2日目は、ペアの池田勇太に杖代わりになってもらいながら、つとめを果たした。
帰国して再び治療を続け、ようやく戦える体に戻ってきた。
まだ、一度も優勝がない北海道内のトーナメントで好発進。
もう2年8ヶ月も遠ざかっている勝ち星は、ぜひ念願の北の大地でと言いたいところだが、それ以前に片山はもっと純粋な喜びで一杯だ。
「ゴルフをやれるだけで幸せです」。
過去5度の賞金王が、初々しいセリフを繰り返した。