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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2011

兼本貴司は8位タイと好位置につけながら「僕はない、ない」

誰もが目の色を変えて挑むこのプロ日本一決定戦。「そりゃあ僕だって、心惹かれるものはありますよ」。特に魅力なのは、勝てば5年間のシード権。
「出来れば欲しい」と口では言いながら、しかし、兼本に欲はない。
「僕はないよ」と素っ気ない。自分を冷静に見ている。
「ショット良くて、パット良くて、グッドラックがないとダメ。それくらい、勝つのって難しい」。

中でも難ありと、自覚しているのがショットだ。
「僕は球がぶれるという一番の欠点を持っている」。

それだけに、憧れの日本タイトルも、「僕はまず、コースにけちょんけちょんにやられるタイプ」。

だから、初日の好発進にも「期待しないで下さいね」と、笑うがそれでも今週は、練習日に「掴むものがあった」といい、「調子は80%」と、比較的高いレベルを維持している上に、「今日はパットに助けられた」と、長い距離を面白いように沈めて、ショットのミスも補った。

折り返しの10番、13番で、13メートルを決めた。
ピンチをしのいだのも、グリーン上だ。
9番は、ティショットはOBすれすれだったが、残り3メートルの危機を回避した。
16番は、ティショットを左の斜面に打ち込んで、刻むしかなく、7メートルのパーパットもトレードマークの長尺パターでねじ込んだ。
3アンダーは、8位タイスタートにも「僕はない、ない」と繰り返し、あくまでも自らの可能性を否定する兼本だが・・・。

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