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東建ホームメイトカップ 2012

小山内護は「明日は小技VSショットの対決」

スタート時は強い雨、それがやんだらとたんに猛烈な強風も、「パーなら上に行けるでしょう?」とニヤりと笑った。言葉どおりに前半はイーブンパーでまとめて、天候が穏やかになった後半に、3つのバーディでじわりと単独2位浮上。
片山の背中をとらえた。

今年42歳を迎えるが、体も、ゴルフも若々しい。このオフは、7キロ減のダイエットに成功。2ヶ月間、1日も休むことなく毎日6キロのランニングでしぼってきた。その最初の動機はいま流行りのスリムなパンツを履きたい、という単純なものだったが、それがゴルフにも大きな効果をもたらした。
持病の肘痛も今のところは心配ない。「スイングもキレてるよぉ!」と2004年から3年連続4度のドライビング王が自慢げだ。
「これからも毎年1ヤードずつ飛距離を伸ばす」と、飛距離への欲望も枯れることがない。

最終日を前に、吉兆がある。1打差の首位で立ちはだかる片山晋呉には、この開幕目前に勝っている。今月初めの千葉県オープンでも共に最終組で回って、逆転Vを飾った。「あのときは晋呉が優しかっただけ。でもツアーでは、甘くない。簡単に勝たしてはくれないでしょう」と口では警戒しながらも、小山内はどこか楽しげだ。

小山内が大好きな選手の一人が片山だ。「一緒に行動していた時期もあるし、晋呉と回るのは楽しい」と、相性はいい。
その片山から今季“2度目”の勝利をさらうための鍵はやはり、自慢の豪打。
「晋呉は小技がうまいでしょう。だから、俺は先にくっつけちゃえばなんとかなる。明日は小技VSショットの対決。楽しみだね」と、気負いはない。

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