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日本オープンゴルフ選手権競技 2012
貞方章男がベストスコアタイの69をマーク、予選を突破
プレーの進行も遅れがちになり、午後スタートの最終組は、薄闇に投光器が灯る中で、どうにか18ホールを回りきったという有り様だった。
それが1日もたてば、やはりプロアマ問わず、選び抜かれた実力者たちが集う舞台。
前日初日よりは「風が弱まった」と感想をもらす選手も多かったが、それでも夕方には風雨が吹き付けたり相変わらずの難条件にも、アンダーパーの選手が3人出たのは大変な1日を経験して、みな学習したから。
大会4勝を誇る中嶋常幸は前日の78.351から、76.847ストロークに上がった平均スコアについて、「みな、昨日よりは無理をしなくなったから」と分析した。「初日はフェアウェイからなら止められるだろうと、みな狭いエリアをピンに向かって打っていく。でも絶対に寄らない、と分かって次の日からは安全に乗せるようになる。それと、風に対する慣れもある」。
コースの特性をつかむのも、コンディションに自分のゴルフを合わせていくのも、精鋭をもってすればたった1日で事足りる。それだけの力を持った選手たちだ。
この日は3人が、アンダーパーで回った。
貞方章男もその一人だった。
順位こそ、41位だが初日は13オーバーの105位タイからここまで巻き返してきた。
この日は予選カットが大いに気になる位置でのスタートに、「今日はとにかくへこますしかなかった」。
序盤から攻めた。
1番では、グリーンの奥からチップインを奪った。
2番は3メートルを沈めて連続バーディを奪った。
6番で、またもやチップイン。パー5の第3打は60ヤードからカップインしてイーグルを奪った。
9番では手前のピン位置に対して、奥から速い下りの3メートルを決めた。
10番パー5は5メートルのイーグルチャンスが「なめて」この日2度目の連続バーディと、この難コースでめざましい追い上げだった。
あがりの3ホールこそ、3連続ボギーで沈んだが、しかし前日より2つヘコませて通算11オーバーで、決勝ラウンドに進んだ。この日は午前スタートで、「特に昨日の後半はものすごく風が強かったけど、それに比べたら今日はまだまし。ラッキーでした」と、胸をなで下ろした。
貞方のほか、通算13オーバーは56位タイまでの62人が決勝ラウンドに進んだ。
うち4人のアマチュアが、プロ58人とともに、日本一を目指して戦う。