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ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 2012
藤田寛之が3日連続の首位を死守
目下、賞金ランク1位の自覚はある。「もうちょっと、初日みたいに伸ばして引っ張って行きたいんですけど」。
もちろん、やる気がないわけではない。
しかしこの日の69は、「完全燃焼かっていうと、そうでもない」。もう少し、伸ばせたという気もするし、「後半は風も出てきてラフにいく回数も多くて」。まあこの程度かな、と思わないでもない。
伸び悩むリーダーに引きずられるように、突き抜けて良いスコアで回る選手がそれほどおらずに「自分がいいのか、周りが悪いのか。よく分からない状況ですね」。
それでも、とにかく3位と1打差の首位タイに残って、青木、ジャンボ、杉原に次いで史上4人目となる40代での年間4勝目にむけて、王手をかけた。
「ぜひ勝ちたいというのはある」。
しかし、「思って勝てるのなら、もう何勝もしている」と、妙に悟りきった心境でもある。
「優勝は、頭に思い描いているけれど。なるようになる、と自然に任せているのはなぜなんだろうと、思っている自分がいたりして」と、まるで禅問答は先週のことがあるからよけいなのかもしれない。
「また日本オープンのことを、出すわけじゃないですが」。
初のタイトル獲りをにらんだが、「空回りした」と今年も惨敗した。
「狙っても、どうにもならない」と、改めて痛感したからこそ、なおさらガツガツとは行けないのかもしれない。
唯一のモチベーションにも「約束を破られた」。
同じ40代の谷口徹。この日は朝のスタート前に、「最終日に一緒に回ろう」と約束をさせられた。
「谷口さんと、優作と僕と。僕は“そこに入れていただいて光栄です”、と」。
殊勝に答えて出ていったのに「谷口さんが、破りましたからね。僕はちゃんと残ったのに・・・!」と、つい恨み節もこぼれ出た。
明日はこの思いをどこにぶつけるか。
「袖ヶ浦は必ずビッグスコアを出してくる選手がいるし、差も詰まっているし、優勝する選手の可能性は広い」と、。勝つにはしっかりと、スコアを伸ばしていく必要があるんだろうな」と、最終日もどこか人ごとのように淡々とコースに立つ。