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中日クラウンズ 2012
川村昌弘は「攻めていきます」
「速いグリーンは絶対に手前からと、手堅く行きすぎた」。初日に76を打って大きく出遅れた。
「それで2日目は、もう行くしかないと思って。順位を気にせず攻めたら67が出た」と、惜しくも1打差で予選通過には及ばなかったが、和合を知るには十分の2日間だった。
「今回は絶対に初日から攻めていく」。
18歳のプロゴルファーが、デビュー3戦目にしてさっそく和合にリベンジだ。
自身のツアー初戦となった開幕戦は、最終日に65をマークして、26位。次は先週のつるやオープンで、強い風も「得意」と、言い切る自信で3位タイ。
父昌之さんの手ほどきで、ゴルフを始めた5歳から、もっぱら練習の場所だった地元の亀山ゴルフクラブは打ち下ろしのホールが多く、遊ぶようにパンチショットを覚えた。
「曲げたり、むしろ風があるほうがやりやすい」と、球筋を自在に操るショットメーカーは、平成生まれのあどけない風貌とは裏腹に、プレースタイルは昭和のベテランプロの風情も漂う。
風が吹かない年はない、といわれる和合との相性は悪くないはずだ。
初日と2日目は、倉本昌弘と同じ組。
命名は、やっぱりこの選手を意識して・・・と思いきや、「いやあ、それが偶然なんです」とはお父さんの昌之さん。だがもちろん、アマチュア時代にプロの試合で優勝し、デビューするなり半年で6勝をあげた大ベテランの偉業は、ジュニアの頃から知っている。
「凄い選手と一緒ですから、明日から本当に楽しみです」。
見るもの、聞くもの、経験したこと。いまはそれらすべてをスポンジのように吸収する時期。18歳の挑戦に注目だ。