日本オープンゴルフ選手権競技 2013

地元茨城の英雄!! 片山晋呉が3度目の日本一にむけて好発進【インタビュー動画】

大本命が、初日からしっかりと射程につけた。5アンダーは、首位タイに3人が並ぶ大会初日に、その中に名前を連ねた。地元茨城のゴルフファンの熱い、本当に熱い声援には、もちろん「やっていて張り合いがある」と気持ちもつい乗せられて、初日から熱いゴルフを繰り広げた。

この日の予選ラウンドは、藤本佳則と川村昌弘と若い2人を引き連れて、貫禄のゴルフ。またこの日は4位タイと好発進を切った河野祐輝を月曜日の練習ラウンドに誘い、マネジメントを徹底指南したそうだ。

河野は言う。「僕は、つい何でもドライバーで打っちゃうけれど。シンゴさんは、だめだ、ここはスプーンで行け、とか。たとえば15番は、飛ばしても一緒だから、と。それならば、確実に刻んで打ちやすいところに置くんだよ、とか。教えてもらって、気持ちが楽になりました」と、年若い後輩にも教えたとおりに、この日は自らも「フェアウェイにさえあれば、ストレスなくゴルフができる」と、緻密な戦略を駆使して好発進した。
最後の18番は、バンカーから1㍍もないバーディチャンスを逃さず、初日からそうそうにガッツポーズを握った。

5度の賞金王は、何より今年のコースとの相性の良さがある。ここ茨城ゴルフ倶楽部は、当時ここで行われていたキリンオープンで、2001年に連覇を達成した。
しかも今年このゴルファー日本一決定戦は、片山もほれぼれするようなセッティングにますます張り合いも出る。

「非常にタフだし」。といって、厳しいだけではなく「ティグラウンドから、カップまで非常にフェアだし。これまで経験した中で、一番良いコース」とべた褒めだ。
左胸に、今大会主催の日本ゴルフ協会「JGA」のエンブレムがついたウィナーズジャケット。05年と08年の覇者はこの大会は、行き帰りに必ずこれを羽織ってコースに来る。
前日16日の水曜日は、3年前の2010年から始まった“チャンピオンズディナー”が片山には至福の時間。
名門コースのクラブハウスで歴代覇者がテーブルを挟み、今年は青木功と中嶋常幸が東京ゴルフ倶楽部で繰り広げたAONの死闘を振り返り、軽口をたたき合う。

「そういうのが生で聞ける・・・。幸せだよね。誰にでも味わえるもんじゃない。ほんとうにいい時間だよね」。しみじみと噛みしめるにつけても、「ここで勝って、ほんとうに良かったといつも思うんですよ」と、目尻も下がる。

今年78回目の歴史の中には何度名前を連ねても、飽き足らないと思えるのがこのゴルファー日本一決定戦。3度目のタイトルにむけて、申し分のない舞台で本人も、「何の不安要素もない」と言い切った。「あとは、いかに気持ちのコントロールが出来るか。あと3日間をどういうテンションで戦うか。そこは何十回、何百回とやってきた自分の経験で、乗りきっていきたい」と、どこまでも自信に満ちている。

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