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TOSHIN GOLF TOURNAMENT IN Central 2013

藤本佳則が首位キープ【インタビュー動画】

これまでの2日間とは一転して、厳しい3日目となった。なんといっても時間を追うごとに、強さを増していく風。しかも、前日までとは真逆の風に、遅い時間にスタートした上位の選手たちほど、苦しめられた。

リーダーも「今日は疲れましたね」と、思わずため息。
距離の短い16番のパー4では、ティショットがカート道に思い切り跳ねて、グリーンの奥へ。
「あと1ヤード、余計に飛んでいたらアンプレアブルをするしかなかった」。植え込みの前の、土が剥き出したところにかろうじて残っていて、助かった。
ピッチングウェッジを短く握った2打目は、「あれが精一杯」と、パーオンには失敗したが、テイクバックもまともに取れない状況では、ナイスボギーと言っていい。

また前日まで、ピッチングウェッジを持った14番は、この日2打目で3番アイアンを握るという状況からも、条件が一変したことが伺えるが、強い向かい風の中で、2㍍につけてチャンスを奪った。首位を死守した。

前半は2つのボギーに、一度は同じ組の小田孔明に首位を奪われたが、今週に限っては悔しさも何も感じない。
新たな試みとして、普段は練習の虫が、今週はホールアウト後の打ち込みを封印して、コースでも徹底して自然体を貫く。その中で気がついたことは、「長いのを入れたいとか、バーディを獲りたいとか」。ムリすればするほど、チャンスは遠のいていくということ。
逆に、ただ無心で目の前の1打と向き合えば、自然とバーディにつながっていくということ。
それはつまり、心身共に状態が良いという証しでもあり、「それが出来るときは、気持ちにも波が入らない。バーディを獲っても、特に喜ぶでもなく、ミスをしても腹も立たない。こんなんで、本当にいいのかなというくらいに」。何をやっても上手くいくとはまさにこういうことで、「それも新たな発見ですね」。

悲願のツアー2勝目にむけて、2打差の首位に立った。「有利は有利」としながらも、現実もちゃんと見ている。大量アンダーが見込めるこのコースでは、2打差もあってないようなもの。「明日、良いゴルフをしたもん勝ちですから」。それも承知の上で、泰然自若で最終日を迎える。


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