Tournament article

日本オープンゴルフ選手権競技 2014

片山晋呉は「優勝したい気持ちは誰にも負けない」

今年も最終日を前に、主役が揃った。マークセンとともに、首位に3打差と詰め寄ったのは今大会2勝の雄。いよいよ最終日を目前に、片山が渾身のガッツポーズを握った。

この日の18番は、手前から4メートルのバーディパット。17番は、これまた4メートルのチャンスも合わせて「いいね!」と自ら力強く「明日の最終日には、持ってこいのバーディが取れた」。

池田勇太と最終組で迎える最終日。「勇太も取りたいでしょうけど。僕はもう2回、取っているけど、僕も優勝したい気持ちは負けない」。

いくつ勝っても、飽き足りないのがこの日本一のタイトル。「実力者同士。今年も盛り上がる日本オープンになるでしょうね」と最終日の白熱した戦いを想像するにつけても、胸が高鳴る。

その中で、一番上に立つのはやっぱり自分?
「いや、それは、分からないけど。だけど僕は、お金では変えない経験を持っている。今週も、いつものルーティンを変えてみたり、試合中に新しいことをいきなり試してみたり。そういう引き出しの多さは、現役の中では自分が一番持っていると思うので」。

この日は難しい2番で池に入れ、ダブルボギーを打っても「全然なんとも」と平然と、しぶとく息を吹き返してきた。
今の状況では3打差から3度目のタイトルをにらむにも、むしろ好位置。今年は序盤に頸椎のヘルニアから来る腰の痛みで戦線離脱。
7月に復帰してきたばかりで「病み上がりなんで。今日トップに立っちゃうと、いっぱいいっぱいになってハアハア、ってなるけど明日は追いかける立場のほうが気楽なので。2位のほうがいいんじゃないかと僕は思う」。
あまりの痛みに自力では立てなくなり、救急搬送されたこの夏の苦しみを思えば、「この位置に来ていることが、考えられないんで。それが、ここまで来られたことに、僕は幸せを感じて明日は、勇太と79回の日本オープンをやっていきたいと思います」。
復帰後の初Vには、何よりの舞台が整った。

関連記事