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ISPS・CHARITYチャレンジトーナメント 2014
“後輩”秋吉翔太の逆転劇!!
最終日の組合せは奇しくも九州出身の3選手となった。
「泰弦さんと源三(時松)は、昔から知っている仲。非常に楽しくゴルフができました」と話した。
この日、コースに到着し練習へ向かった秋吉に事件が起きる。
「練習場でドライバーを打とうと思いグリップを握った瞬間に、ドライバーが違うことに気づきました」と、いつも使用しているドライバーではなく、2日目の同伴競技者であった加藤真司のドライバーが手元にあったのだ。
「まさか入れ替わっているとは思いませんでした。このままドライバーなしで、スプーンで行くしかないのかな…」と悩んでいた秋吉に、救いの手を差し出したのは、同じ契約メーカーのクラブを使っている平本穏だった。予備のドライバーを急遽貸してくれることとなり、秋吉は九死に一生を得た。
出だしの1番ホールで、ティーショットを左に曲げOBとしてしまったが「その後は大きなミスもなくドライバーを振れた」と平本に感謝した。
序盤は津曲と時松の一騎打ちに、ただただ付いていくだけしかできなかった秋吉だが、チャンスは後半に待っていた。
16番パー5でバーディーを奪い、首位に並んでから「勝てるかも、勝ちたい」と思うようになったと語る。
迎えた最終18番ホール、バーディーを狙いに行ったセカンドショットは見事ピン横50㎝に付けた。
同組の時松、津曲はともに2打目をグリーン奥へこぼしていた。
アプローチを直接カップインして秋吉、時松に並びたい津曲のアプローチは惜しくもカップを過ぎていった。続く時松のアプローチはカップに届かず、秋吉にプレッシャーを与えられなかった。秋吉のバーディーパットの前に、津曲、時松ともにパーパットを外してしまう。最後はウィニングパットとなった短いバーディーパットを堂々と沈めた。
優勝を決めた直後、喜びを表すことなく優勝を争った2人と抱き合い、健闘を称えた。
この優勝でレギュラーツアー『ダンロップ・スリクソン福島オープン』の出場権を得た秋吉。「契約しているダンロップさんが主催する試合なので、結果で恩返しができれば」と語った。
『ISPS・CHARITYチャレンジトーナメント』終了時のチャレンジトーナメント賞金ランキングが4位となった秋吉は「チャンスがあればいける。これからも自分のゴルフを続けていけば、レギュラーツアーのシード権獲得も夢ではない」と話す。