初日にも飛び出した、いまお気に入りの決め台詞。「安心してください」。実は、すでに先週の最終日には、片山の口から出ていた。「大利根と三好と、日本オープンは、勝ちに来ている。安心してください」。

いま、人気のお笑い芸人のネタに自分の気持ちを乗っけて「安心して見ていてください」という、片山の自信の現れ。「知っていると思いますが、僕は出来ると思わなければ、口に出しませんからね」との言葉にも、その度合いのほどが伺いしれる。

手応えは先月。自身がホストをつとめたツアー外競技のネスレ日本マッチプレーゴルフ選手権で、確信となった。「あの一週間で、百何ホールかを戦って、最後の最後まで優勝を狙える凄いゴルフが出来て。嫌だな〜って思った。僕が僕と回ったら、嫌だな〜って。僕が僕と戦うのは、嫌だもん」。

この日は70で回って「今日のゴルフは最高でしょう」と自画自賛。「安定して出来ている。今日これまでやっちゃった、というのがなく、安心してやれている」と本人が、一番安心しきって2位と1打差の3位タイから、虎視眈々。

5度の賞金王に輝いてから、一度燃え尽きかけて、それでも懸命に薪をくべて、自分を震い立たせて、ここ三好で復活Ｖを飾った一昨年前。「スイングも変えて、トレーニングのやり方も違うし、43歳になってもやろうって気持ちでやれている」。
石川遼も名指しした。藤田寛之の例をあげ、「僕はまだまだだなって思う。それを見せてくれる先輩もいる」と、46歳をお手本に、まだまだ心の火を燃やす。

池田勇太や石川遼ら、20代の選手に混じって大会史上５人しかいない、三好で2度目のタイトルを狙う。「なりましょう、6人目」と、その気も満々。「明日の最終日は見所満載。役者も揃いましたし、最高の日曜日になりそうです」。その中で一番の立役者になる。

• 片山 晋呉
• 石川 遼
• 藤田 寛之