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フジサンケイクラシック 2015

3度のチップイン! 市原弘大(いちはらこうだい)が4打差3位に

前半こそ今週から入れ替えたキャビティアイアンが「凄くハマって。言うことないゴルフ」も、9番でティショットを左に曲げて、深い林に入れてからは、「そこから打ちづらくなってしまって。後半から苦しくなった」。

精彩を欠いたショットを思いがけず救ったのは、この日3度のチップインバーディだ。最初の7番で、エッジから13ヤードを決めたのはまだ好調時だったが、幸いしたのは11番と13番。特に11番は、ディボット跡からの難しいライで、「あれは、大きかった」と、安堵した。

「カラーからパターで打って、3回入ったというのはあるかもしれないけれど。全部サンドでというのは、初めてじゃないか」と、4打差3位の優勝争いに加わった。

単独2位につけた川村とは、話が合う。市原が、埼玉平成高校を卒業してすぐ、アジアンツアーを目指したのも、川村の夢と重なるからだ。
「ただ一度の人生なので。せっかくだから、世界中でゴルフを楽しみたい」。
2010年には、日亜両ツアーのシード入りにも成功。20数カ国を旅して回る中で今も語り草は、やはりインドでの試合に尽きる。

今まで2度の食あたりも、やはりかの国。一昨年は、とうとう棄権を余儀なくされたほど。「体重は5キロ減った」。コースも過酷をきわめて、特にデリーゴルフクラブは「フェアウェイ以外はすべてブッシュ」という惨状に、「しかも草はとげとげで、血だらけになって回ったこともある」。
そんな状況も、楽しんでしまうところも、22歳とウマが合う。
「川村くんは、凄く面白いって。あのコースで勝つまで出続けたいって言ってます」と、引き笑いで可笑しそうに言った。

市原も、世界中のコースを見てきたからこそ、ここ富士桜のクオリティの高さが身にしみる。「距離は長いし、ショットが良くないとじり貧になる。高地で飛ぶっていうのとか、最後はグリーンが凄く難しいし。ちょっと無理をしたらダボもある」と、攻略心がそそられる。「このコースでは、ボギーでもいいという潔さが必要です」。ツアー初Vがかかる週末も、富士桜との根比べだ。

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