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ダンロップ・スリクソン福島オープン 2015
松山英樹がコース入り
11時にはもうコースに飛び出して、やってきたパッティンググリーンでは、予選ラウンドを共にする大先輩に挨拶。中嶋常幸に、労をねぎらわれて苦笑いだ。
夕方6時前に行われた記者会見でも第一声は、「しんどいです。やばいくらいに疲れてます」。とはいえ先週の全英オープンは、「途中でサスペンデッドになった時点で、月曜日になることは頭のどこかにあった」という。27年ぶりに月曜日までもつれこんだ最終日も相当タフなスケジュールになると、覚悟していたからか「思ったよりもしんどくない。まだ元気がある」と、底抜けのスタミナは相変わらずだ。
パット練習のあと、体のケアのために小休止を挟んで、午後3時からコースに飛び出していった。インから9ホールのラウンドは、特にグリーン周りを入念に「コースに出てやってみないと意味がない。どんな場合も手を抜かないのが自分のやり方」と、体の奥底に居座る時差ボケは、大学の後輩と紛らわす。
今週はエースキャディの進藤大典さんに代わって、バッグを担いでくれる早藤将太さんと、ときおり声を出して笑い合う和気藹々のプレーも、「カラ元気です。しんどいのを紛らわしてるだけ」と、疲れの度合いの深さを伺わせつつ、下見はみっちりと午後6時前まで続いた。
ぶっつけ本番となるアウトコースは今大会の出場を決めてから、強行軍を見越して3月と6月に行った、2ラウンドで、すでに頭にたたき込んである。
昨年に、第1回が開催されることが決まってから、必ず出たいと思っていたのがこの「ダンロップ・スリクソン福島オープン」だ。「どんなに予定に無理があっても出たかった。いいプレーをして、福島を盛り上げたかった。出るからには優勝を目指して頑張る。それに向けて、明日までに準備するまで」。
そこが聖地でも、福島でも、どこでも。怪物が目指しているものは、変わらない。